Chapter.1:みっちゃん

「おのれ………まだこんなモノを隠し持っていたとは………!」



爆熱バーサーカーフェイズにフェイズチェンジした俺を見ては、炎を振り払いながらこちら迫ってくるバイオレンスリザード。


俺は軽いステップから地面を蹴り、駆け出しバイオレンスリザードに肉薄する。





「はっ!」



すれ違い様に両腕の鉤爪、『デッドクロー』を振るう。


バチッという音と共に火花が飛び散り、バイオレンスリザードの装甲が切り裂かれる。




「ぐっ!……やりますね!」


振り返り様にバイオレンスリザードは左腕の鉄球を振るう。


それを紙一重で躱し、胸部にマウントされたデッドレオーネの頭部ユニット……『デッドファング』を右手に装備。



右腕にリヒトシュトロームを集中させ、デッドファングを相手の土手っ腹に叩き込む。





「ぐおぉぉぉぉぉぉぉ!!」


デッドファングにより強化された拳により吹っ飛ばされるバイオレンスリザード。


地面に叩きつけられるよりも早くバイオレンスリザードの背後に回り込めばかかと落としをかまし、バイオレンスリザードの体を地面に叩きつける。




「ぐっ………!」


「まだまだぁ!!」


着地するとバイオレンスリザードが起き上がるよりも早く両肩のデッドバルカンからリヒトシュトロームの弾丸を乱射する。


着弾するたびにバイオレンスリザードの堅牢な装甲が砕け爆ぜる。





「ば、バカな!?」



丸裸にされ、狼狽えるバイオレンスリザード。


普通の怪人を倒すだけにしては過剰すぎる力。


だが、そんな過剰な力でないと間違いなく奴は倒せない。





これで終わりじゃない…………。ここから始まるんだ。
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