一章 THE BIGINNING

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「………それにしても、また遅刻とは……本当に大物ね、俊にゃんは」


「すいませんでした」


……ここは俺の職場である姫矢保育園の職員室。


俺は今、正座させられている。


本日2度目の正座だ。


理由はもう分かるよな?


……間に合わなかったんだよ


頑張ったんだ……俺だって頑張ったんだよ。

でも間に合わなかったんだよ。





ていうか間に合うわけねーだろチクショーめっ!
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