二章 THE RESOLUTION

「おっと!」


マルス、デューク、シグルドの3体の剣戟を避けると俺はデュークとシグルドのアーマーに包まれていない腹部を蹴り、距離をとってICカードを装填する。



「変身っ!」


《ガンバラァァイド!ガンバァァァライジィィィィィング!》


あの緑のスーツが蒸着されると、ガンバドライバーから射出された簡素な黒い装甲がこちらに迫り来るデュークとシグルドを撥ね飛ばし俺の体に装着される。


最後にガンバドライバーから放たれたカード型のパーツが俺の顔に装着されれば変身完了。



………しかし敵のマルスと違ってなんとも味気のない変身である。


まぁ、ガンバライダーはゲームの設定でも量産型の仮面ライダーだししゃーない。




「えっと………ゲームと同じなら武器もあるよな。

来い!ガンバソード!」


ガンバドライバーのスイッチを押し、空間に現れたモニターをタッチする。

するとモニターから放たれた“線”が武器の形を描画するようにして、これまた簡素な剣型武器……『ガンバソード』がリアライズされる。


武器の見た目は簡素とはいえ、こうして武器の実体化は実に近未来的である。

なんというかSF映画をみているようだ。



「そんな剣では私を止めることは出来んよォ………!!」


マルスの振るう斬撃。

空気を切り迫る太刀筋は確かに速く、鋭い。


しかし、ガンバライダーとして各身体機能が強化されている俺には届きはしない。


俺は奴の斬撃を自身の剣で容易く受け止めてみせる。



「何ィ!?」


「さぁ………レッツお仕置きタイムだ……!」


《ライジングスキャン!鎧武!》

《ライジングスキャン!ブレイド!》


奴の剣戟をいなし、俺は自分のもつ市販のガンバライジングカードをスキャンする。


するとベルトのガイダンスボイスと共に今度はガンバドライバーからカードを模したエネルギー体が生成され、その中からカードに描かれたライダーが出現。

2体のライダーはそれぞれデュークとシグルドを切り裂いた。


オレンジの鎧に身を包む武者のライダー、鎧武。

トランプのスペードとヘラクレスオオカブトをモチーフにした青きライダーブレイド。


どちらもメインウェポンが剣のライダーだ。



これほど奴にうってつけはいないだろう。


それぞれ剣を構え敵を見据えるライダーたち。


おぉ………まるでゲームから飛び出して戦ってるみたいだ。







「履歴書ーーーーーー!!!」



「ウゾダドンドコドーーーーン!!」



……あれー?
なんかおかしくね?

ちょっと待って………
なんでお前ら、そのセリフチョイスしてんの?
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