二章 THE RESOLUTION

「変身……!」


《ゴォォルデェン………!》


先に動いたのはコウガネだ。


その力の源である金色のリンゴを象った錠前『金のリンゴロックシード』を解錠すると奴の頭上に現れる裂け目クラック

空間にファスナーが現れ、それを全開に開くことで別の空間が繋がるというその原理を考えただけでも頭がイカれそうな光景だ。


しかもその繋がった別の場所から所々金色に染められた巨体なリンゴのようなものが現れるのだからタチが悪い。


いや、もう訳がわかんねぇよな。


…………俺もわからない。



《LOCK ON!》


《ゴールデンアームズ……!

黄金の果実………!》


更に錠前をベルトにはめ、施錠すると、バックルの刀……『カッティングブレード』を降ろす。

すると、果物を切ったように錠前に施された金のリンゴの装飾の断面が露になり、頭上の巨大リンゴがコウガネに覆い被さる。


それと同時に装着されるスーツ。


……初めて鎧武がオンエアされたのを見た時はシュールすぎて爆笑したのを覚えているが、やっぱり目の前のものを見てもシュール極まりない。


やがてリンゴが展開し、展開したリンゴが果汁をぶちまけながら奴の鎧として装着される。


頭部以外は前回戦った邪武の色違いだ。

リンゴの仮面ライダーなだけあって子供の弁当によく入っているうさきりんごを思わせる装飾が胸や肩、あとは頭部の角に施されている。

インナースーツは黒、アクセントとして所々に金色の装甲があてがわれたり、仮面も邪武とは異なり西洋甲冑を思わせるより洗練されたものとなっている。


奴の真の姿である黄金の戦神……『マルス』が復活を遂げた瞬間であった。




「さぁ………真なる黄金の果実の力の前に……ひれ伏すがいい!!」


奴の腕にはこれまたうさぎりんごをモチーフにした巨大な盾。


盾から一振りの剣を引き抜くと召喚した2体のライダーと共に迫り、俺目掛けて刃を振り下ろしたのだった。
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