二章 THE RESOLUTION

「………なぁ、思ったんだけどよ」


「何かな?」


───やはり、俺たちはバカなのだろうか。


ひたすらさがし続けてようやく俺は気づいた。



「お前たちが調査してるって事は、だ。

この間のアイツのような奴らのせいってことだろ?」



「言いたくはないが、その可能性は高いね」



淡々と述べる遥。



「なら、こないだのアイツはどうやって攻めてきた?」


「そりゃあ………ゲーム機のモニターを使って……………」


こいつの言う通り、俺はあのコウガネ“擬き”にガンバライジングの筐体からあの異次元に引きずり込まれた。


だが俺が実際に戦ったアイツの能力が、特撮番組の設定と遜色なければあのコウガネ……いや、邪武というライダーにはモニター越しに相手を襲うなんて能力はない。


つまりは俺を襲ったアイツは、テレビ中の“絵空事”である仮面ライダーたちを模した全く別の存在ということになる。


俺は質問を続ける。



「………じゃあ質問を変えるぜ。
あの手の敵はゲーム機のモニター以外からでもこの世界に攻めこんでこれるのか?」


「もちろん………ってまさか!」


やっと気づいたか。

こいつ、昨日敵のことについて何一つ話してくれなかったからな。


恐らく俺の勘が正しければ、タケル自身は保育園の外からは“出ていない”。


俺はスマホを取り出すと、辻畑先生に連絡を取る。



『もしもし神崎くん!?タケルくん見つかった!?』


「いや。でも……もしかしたら見つかりそうです。

あと、タケルの奴………いなくなる前何してました?」


『えっと………ビデオ観てた。ちょっと前の仮面ライダーの映画………。

確か“鎧武”ってやつ………ライダーがサッカーしてたやつ』



────ビンゴだ。


しかも“鎧武のサッカーの奴”ときたか。



もう100%決まりじゃねーか。



「わかりました。これでタケルを連れ戻せる。

今から保育園戻りますんで、少し待っててください」


『え!?神崎くん、それってどういう』



これで確証は得た。

俺は辻畑先生との通話を切ると、保育園へと進路を変えた。



これでタケルの居場所も、そしてタケルがいなくなった理由も…………

そして、タケルを『連れ去った』奴もわかった。




さて………“再戦”といきますか!!
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