二章 THE RESOLUTION

「わ、悪かったよ……」


まさか泣き出すとは思っていなかった。


俺は慌てて謝罪するが時既に遅く………



「もういい!キミの力は借りない!」


そういうと遥は部屋を飛び出していった。


部屋には俺だけが取り残されて……



「……追いかけなくていいの?お兄ちゃん」


話の内容を盗み聞きしていた真由が部屋に入ってきた。



「いい!……に決まってんだろ……」


「話はよくわかんなかったけどあの人泣いてたよ?」


「…………」


改めて妹に指摘されると罪悪感が湧いてくる。


でも俺にどうしろってんだ?



「女の子泣かせるなんてサイテーだよ?」


「あーーー!!分かったよ!!
追いかけりゃいいんだろ追いかけりゃ!!」


あいつに何をしてやればいいかは分からない。
あいつになんて言ってやればいいかも分からない。


だが、今は追いかけることしか出来ない。


俺は遥が置いていった上着と傘を持つと家を飛び出した。
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