一章 THE BIGINNING

「ヒナのぱんちゅしろー!」

「ぃや~~~ぁ!」

手を洗っているヒナのスカートを思いっきりめくる園児がひとり。


「ナイス!!………じゃなかった。ォエージ!!

………じゃなくてエイジ!やめなさいったら!」

ガッツポーズしたのは一瞬、すぐに保育士モードへと戻りその園児……『エイジ』を抱きかかえる。


エイジはパンツ……特に女の子のが大好きな困ったちゃん。


園児だけじゃなくて保育士にもその被害が出ているのが困り物だ。


「離してよぉ~~。センセも大好きでしょ~~」


……だが俺は嫌いじゃない。むしろ大好きだ!


「……いや、それはだな………でもやっちゃダメだ。ヒナが可哀想だろ?」


「はぁ~~い……」


なんとも気の抜けたお返信。

またやるんだろうな、むしろやって欲しいな、スカートめくり。






「………せんせ~、鼻血出てる~~」


い、いかん。俺としたことがまたもや愛が吹き出してしまった。

気をつけなければ……。
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