Phase.5 再会─眠れ、愛しの姫君よ─

「わかった!」


『サセルカ!』


クイーンスパイダーアンゲロスは、これ以上攻撃はさせまいと追撃として漆黒の濁流を放つ。


しかし………そんなことはどうでもいい。

俺はカマラーダに言われるがまま、アームロイドコアの絵柄を鎧武者の絵柄に合わせた。



すると……



《CONNECTING》



電子音声と共にヨロイカブトがこちらに飛来したかと思えばプライムのアーマーがパージされ消滅。


同時にヨロイカブトが分離しプライムのアーマーとなって装着される。


だがそこで漆黒の濁流に呑まれてしまう。


俺の視界は黒いものに包まれ、何も見えなくなってしまう。





『ヤッタ!』


彼女の勝利を確信する声が聞こえてくる。



漆黒の濁流は俺や側にいたカマラーダを飲み込み、なおもまるで亡骸を貪るかのように蠢めいている。


しかし、もうその攻撃は…………






─────俺には効きはしない。







《OH YEAH!DOCKING FORMATION SAMURAI!》



鳴り響くガイダンスボイス。

黒い濁流を振り払う眩い光。



あの黒い濁流は跡形もなく消し飛び、視界が開けた。




視界が開けたことで俺は奴の瞳に反射した自身の新たな姿を見ることとなる。




「……俺は死なない………!」


甲虫のような装甲。

腰に携えた日本刀。

硬質化した光を陣羽織のように纏っている。




その姿はまさに日本古来の侍そのもの。







───『プライム・サムライフェイズ』。




それが俺の、新しい力。
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