Phase.5 再会─眠れ、愛しの姫君よ─

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──辿りついた先に待っていたものはは阿鼻叫喚の地獄絵図。


白い壁や床を染め上げた血飛沫。
床にへばりつく食い散らかされた薄桃色の肉片。


ぶちまけられた臓物。
犠牲者の恐怖を物語るように撒き散らかされた糞尿。


否応なしに鼻腔を狂わせる、筆舌に尽くしがたいすえた匂い。




───その先に彼女が……姫華さん“だったもの”がいた。





「……姫華さん」


変わり果てた姿となった姫華さん……いや、『クイーンスパイダーアンゲロス』に歩み寄る。


彼女はゆっくりと振り向くとそれまで喰っていた屍を放り投げる。


べちょ、っという音と共に屍が地面に転がり、体液がはねる。




「………貴女を止めに来た……!」


ベルトを装着し、目の前の相手を見据える。


ベルトを起動させるとこの場に似つかわしくないハイテンション気味な待機音が鳴り響いた。



《HEY YOU!ARE YOU READY!?》


「………うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!変・身!!」


《OH,YEAH!PRIME SHOW TIME!!》


ベルトから放たれた光のライン。

俺の体を包んだかと思うと、インナーが生成され、そこにアーマーが装着されていく。


プライムへと変身を遂げたと同時に、ブオンという音が響き、触覚とマフラーがビームで形成され、複眼が青白く光る。


戦闘の準備は完了だ。





俺は………これから“この人”を……………狩る!






「おぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


迷いを振り切るかのように叫び、彼女の方へと駆け出す。




───こうして戦いの火蓋は切って落とされたのだった。
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