Phase.5 再会─眠れ、愛しの姫君よ─
─────
「キャーーーーーーーーー!」
「……!!」
楽しい時間に終わりを告げるかのように響きわたる悲鳴。
「待って!」
反射的に体が動く。
悲鳴の聞こえてきた方へと体が動く。
そう。それは怪物……『アンゲロス』の到来を知らせているのだ。
しかし、誰かが俺の手を掴む。
ひんやりとした細い指が俺の手首を包む。
見なくたって分かる………俺の手を掴んだのはあかりんだ。
「………あかりん」
振り返り、彼女の顔を見る。
喧嘩してる最中の気まずさなど、もうない。
あかりんは俺の顔を見ようとはせず、今にも泣き出しそうな顔で俯いているだけ。
俺を掴むその手が震えている。
「………行っちゃうの……?」
「うん。やっぱり行かなきゃ」
「ダメよ!本当にみっちゃんが行かなきゃいけないの!?
また怖い目にあうんだよ!?それでも……」
「……篠宮」
あかりんの言葉を遮るように秋が明梨の手に自分の手を添えたのだ。
「……何よ……緑川。何も知らないくせに!」
同情のような、哀れみのような視線を受けあかりんは秋くんを睨んだ。
しかしそれに動じることなく秋くんはあかりんを見据える。
「キャーーーーーーーーー!」
「……!!」
楽しい時間に終わりを告げるかのように響きわたる悲鳴。
「待って!」
反射的に体が動く。
悲鳴の聞こえてきた方へと体が動く。
そう。それは怪物……『アンゲロス』の到来を知らせているのだ。
しかし、誰かが俺の手を掴む。
ひんやりとした細い指が俺の手首を包む。
見なくたって分かる………俺の手を掴んだのはあかりんだ。
「………あかりん」
振り返り、彼女の顔を見る。
喧嘩してる最中の気まずさなど、もうない。
あかりんは俺の顔を見ようとはせず、今にも泣き出しそうな顔で俯いているだけ。
俺を掴むその手が震えている。
「………行っちゃうの……?」
「うん。やっぱり行かなきゃ」
「ダメよ!本当にみっちゃんが行かなきゃいけないの!?
また怖い目にあうんだよ!?それでも……」
「……篠宮」
あかりんの言葉を遮るように秋が明梨の手に自分の手を添えたのだ。
「……何よ……緑川。何も知らないくせに!」
同情のような、哀れみのような視線を受けあかりんは秋くんを睨んだ。
しかしそれに動じることなく秋くんはあかりんを見据える。