Phase.5 再会─眠れ、愛しの姫君よ─
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美術館からそう遠くない公園に駐車し、一息。
時刻はもう夕暮れ時。
この街のシンボルである三日月型のビルが太陽を背にしてその大きな影を落としていた。
そこで俺はあかりんをカマラーダから降ろした後、自分もカマラーダから降りる。
彼女は悲痛な面持ちで黙っている。
それは俺も同じ。
でも、問い詰めなきゃ。
この秘密主義のバイク……カマラーダに。
「カマラーダ……
何で……何で言わなかったんだ」
「ん~?だってよくある事でしょ?
怪物の正体が人間だなんて事」
「あってたまるか!そんな事!」
俺の質問にカマラーダはあっけらかんとした様子で答える。
確かに『怪物の正体が人間』だというオチはゲームや漫画ではよくある事かもしれない。
だが、現実にそうなってみたら話は別だ。
──今まで戦ってきたアンゲロスも人間。
ならばそれを倒してきた自分は人殺しになるのか?
そう考えると怖くて仕方がない。
だってそうだろう?
知らないうちに自分が人殺しに荷担してることになるなんて。
それに今も、俺は大切な人を……姫華さんを手にかけさせられることになろうとしている。
「……それにこんな話したら君、絶対に迷うでしょ?
そうやって迷って死んでいったベルトオーナーも沢山見てきたしねぇ~」
あくまでもカマラーダは機械的に聞かれた質問のみを答える。
それが俺の神経を逆なでし、苛立たせる。
「こいつっ………!」
俺はカマラーダのカウルを、まるで胸ぐらでも掴むようにして掴む。
「じゃあ……
じゃあ、姫華さんはどうなるんだよ!?」
美術館からそう遠くない公園に駐車し、一息。
時刻はもう夕暮れ時。
この街のシンボルである三日月型のビルが太陽を背にしてその大きな影を落としていた。
そこで俺はあかりんをカマラーダから降ろした後、自分もカマラーダから降りる。
彼女は悲痛な面持ちで黙っている。
それは俺も同じ。
でも、問い詰めなきゃ。
この秘密主義のバイク……カマラーダに。
「カマラーダ……
何で……何で言わなかったんだ」
「ん~?だってよくある事でしょ?
怪物の正体が人間だなんて事」
「あってたまるか!そんな事!」
俺の質問にカマラーダはあっけらかんとした様子で答える。
確かに『怪物の正体が人間』だというオチはゲームや漫画ではよくある事かもしれない。
だが、現実にそうなってみたら話は別だ。
──今まで戦ってきたアンゲロスも人間。
ならばそれを倒してきた自分は人殺しになるのか?
そう考えると怖くて仕方がない。
だってそうだろう?
知らないうちに自分が人殺しに荷担してることになるなんて。
それに今も、俺は大切な人を……姫華さんを手にかけさせられることになろうとしている。
「……それにこんな話したら君、絶対に迷うでしょ?
そうやって迷って死んでいったベルトオーナーも沢山見てきたしねぇ~」
あくまでもカマラーダは機械的に聞かれた質問のみを答える。
それが俺の神経を逆なでし、苛立たせる。
「こいつっ………!」
俺はカマラーダのカウルを、まるで胸ぐらでも掴むようにして掴む。
「じゃあ……
じゃあ、姫華さんはどうなるんだよ!?」