Phase.4 再会─出会いと別れと─
ビームクローを展開した右腕に力を込める。
……が、パワーは互角。
互いに一向に押し切れる様子はない。
先に行動を起こしたのはクイーンスパイダーアンゲロスだった。
この力比べの最中に文字通り《《力を抜いたのだ》》。
「うわっ!」
力で押し切ることで頭が一杯になっていた俺は体制を崩してしまう。
そこに容赦なく襲いかかる前足による一撃。
俺は真正面から地面に叩きつけられてしまう。
………ここでようやくわかった。奴はこれを狙っていたんだ。
怪物然とした見た目とは裏腹に頭が切れるようだ。
「………クソ、コイツ……!」
───してやられた。
本当に、まさかここまで頭が回るとは。
何としても振り払いたいけど、背中を踏みつけられているため、なかなか振り払う事も出来ない。
それでも無理やり立ち上がろうとベルトのエネルギーを両腕に集中させ、スーツの中の人工筋肉を活性化させたところで声が聞こえて来たのだ。
「………オ願イ、松本クン。アタシノ邪魔ヲシナイデ」
「………え……?」
エコーがかかったかのようにくぐもっている。
でも……確かに聞き覚えのある声だった。
優しくてどこか温かみのある声。
落ち込んでいた自分を何度も励ましてくれたあの優しい声。
直後背中がすっと軽くなる。
あの怪物が踏みつけていた脚を退けたのだ。
俺は立ち上がりクイーンスパイダーアンゲロスを見据えた。
そしてお互いに“変身”を解除する。
クイーンスパイダーアンゲロスが立っていた所にいたのは……
「………姫華さん………!」
───信じたくはなかった。
頭が真っ白になる。
でも、妙に頭が切れるのも府に落ちた。
でも…………その事実だけはどうしても……どうしても納得できない。
そう………あの怪物は、姫華さんその人であったのだ。
……が、パワーは互角。
互いに一向に押し切れる様子はない。
先に行動を起こしたのはクイーンスパイダーアンゲロスだった。
この力比べの最中に文字通り《《力を抜いたのだ》》。
「うわっ!」
力で押し切ることで頭が一杯になっていた俺は体制を崩してしまう。
そこに容赦なく襲いかかる前足による一撃。
俺は真正面から地面に叩きつけられてしまう。
………ここでようやくわかった。奴はこれを狙っていたんだ。
怪物然とした見た目とは裏腹に頭が切れるようだ。
「………クソ、コイツ……!」
───してやられた。
本当に、まさかここまで頭が回るとは。
何としても振り払いたいけど、背中を踏みつけられているため、なかなか振り払う事も出来ない。
それでも無理やり立ち上がろうとベルトのエネルギーを両腕に集中させ、スーツの中の人工筋肉を活性化させたところで声が聞こえて来たのだ。
「………オ願イ、松本クン。アタシノ邪魔ヲシナイデ」
「………え……?」
エコーがかかったかのようにくぐもっている。
でも……確かに聞き覚えのある声だった。
優しくてどこか温かみのある声。
落ち込んでいた自分を何度も励ましてくれたあの優しい声。
直後背中がすっと軽くなる。
あの怪物が踏みつけていた脚を退けたのだ。
俺は立ち上がりクイーンスパイダーアンゲロスを見据えた。
そしてお互いに“変身”を解除する。
クイーンスパイダーアンゲロスが立っていた所にいたのは……
「………姫華さん………!」
───信じたくはなかった。
頭が真っ白になる。
でも、妙に頭が切れるのも府に落ちた。
でも…………その事実だけはどうしても……どうしても納得できない。
そう………あの怪物は、姫華さんその人であったのだ。