Phase.1 邂逅─日常の崩壊─

「いろいろと面倒だよねぇ……」


「でも許可証貰えたおかげで、こうしてミィと出会えたんだよなっ!」



「うわっ!抱きつくな!」


「みっちゃんから離れろこのストーカー!」


秋くんは俺に抱きつき、あかりんは俺からこの変態を強引に離そうとする。


しかし秋くんの力は強く、なかなか離れない。





「そこまで嫌がることないだろぉ~……あ、そうだ。これからゲーセンいかね?」


しかし秋くんは俺があからさまに嫌がっているのをみると
俺からから離れると落ち込んだようにはぁ……とため息をつく。


いやいや、それはこっちのリアクションだわ。



しかし切替が早いのか、すぐに立ち直ると
俺達二人にゲームセンターにいかないかと提案する。





「いいよ、どうせ暇だし」


「あたしガンバライジングやるー!カード持ってきてるんだよね~」


快諾する俺達。そしてあかりんはバッグからカードケースを取り出す。


ガンバライジングとは、姫矢グループとはまた違う企業………
えっとゲーム開発を中心にやっている企業の『ガンバライジング社』っていうところが
開発して流行らせたゲームなんだけど、これまたガンバライジング社がスポンサーを勤める
子供から大人まで大人気の特撮ヒーロー番組「仮面ライダー」を題材にしたアーケードカードゲームだ。


ちなみにこの街では世界大会までやってるよ。


仮面ライダーファンであるあかりんももちろんこのゲームにはまってて、
今日もまた持ってきたカードを自慢げに見せてきた。



子供じゃないんだから、と思いながらもどこかほほえましく見てしまう。




………あ!別にそういうんじゃないからねっ!
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