Phase.3 疾走─駆け抜ける騎兵─
「このテスラーエンジンから生み出されるリヒトシュトロームという液体状のエネルギーを循環させることで電力を生み出して各家庭に電気を送っていま~す」
赤い球体から伸びる無数の管の中を黄色く光る液体が流れているのが見える。
この黄色の液体が『リヒトシュトローム』と呼ばれるエネルギー体なのだろう。
「ちなみにリヒトシュトロームが1リットルあれば“かつて繁栄していた”東京都の1年分の電力をまかなうことができま~す。システムで~す」
「………」
『テスラーエンジン』と『リヒトシュトローム』。
このタイミングでここにこれてよかったような気がする。
なんていうか………気になったことが1つできた。
初めて実物を見たテスラーエンジンが、
あの人から託されたプライムレイザーの中央に埋め込まれた『赤い球体』と似ているんだ。
仮に、だよ?
小型化したテスラーエンジンが使われているとしたら……あの圧倒的なパワーも納得がいく。
だがもしそうだとするとあのベルト………プライムレイザーの開発には
この国で………いやこの世界で唯一テスラーエンジンを作ることができるとされている
姫矢グループが関わっている事になる。
最悪、ベルトを開発したのが姫矢グループそのものだってことも。
ならばなんの為にベルトをつくったのか………
「……まさか、ね」
……我ながら馬鹿なことを考えてしまった。
俺は今まで考えたことを頭から追い出すと、講義に集中することにした。
そっちの方が精神衛生上いいから、ね。
赤い球体から伸びる無数の管の中を黄色く光る液体が流れているのが見える。
この黄色の液体が『リヒトシュトローム』と呼ばれるエネルギー体なのだろう。
「ちなみにリヒトシュトロームが1リットルあれば“かつて繁栄していた”東京都の1年分の電力をまかなうことができま~す。システムで~す」
「………」
『テスラーエンジン』と『リヒトシュトローム』。
このタイミングでここにこれてよかったような気がする。
なんていうか………気になったことが1つできた。
初めて実物を見たテスラーエンジンが、
あの人から託されたプライムレイザーの中央に埋め込まれた『赤い球体』と似ているんだ。
仮に、だよ?
小型化したテスラーエンジンが使われているとしたら……あの圧倒的なパワーも納得がいく。
だがもしそうだとするとあのベルト………プライムレイザーの開発には
この国で………いやこの世界で唯一テスラーエンジンを作ることができるとされている
姫矢グループが関わっている事になる。
最悪、ベルトを開発したのが姫矢グループそのものだってことも。
ならばなんの為にベルトをつくったのか………
「……まさか、ね」
……我ながら馬鹿なことを考えてしまった。
俺は今まで考えたことを頭から追い出すと、講義に集中することにした。
そっちの方が精神衛生上いいから、ね。