Phase.3 疾走─駆け抜ける騎兵─

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2月11日 日葉区 午前11時15分 。


ここは日葉(にちは)区。


中心街の願葉区より西に位置しており、工場が多く立ち並んでおり、
またここに姫矢市をここまで発展させた施設もある。


その名も『姫矢次世代エネルギー開発タワー』。


2004年の1月に建設工事が完了した通称『姫矢タワー』と呼ばれるこの塔には、
タワーの中心に『テスラーエンジン』と呼ばれる永久機関を搭載しており、
そこから生み出される『リヒトシュトローム』と呼ばれる新エネルギーが
タワー内の装置にて電気エネルギーに変換され、姫矢市全域はもちろん日本中に送られているのだ。


新エネルギー・リヒトシュトロームとそれを生み出すテスラーエンジンの発明により技術革新が起き、
日本の抱えるエネルギー問題を解決してしまった今では『ひかりのまち』という異名の他に
“影の首都”とすら呼ばれている姫矢市。



その象徴たる姫矢タワーに願葉第一高校の学生はいる。

俺……松本道紀と、あかりんと秋くんも一緒に。



今日はうちの学年は社会科見学で姫矢タワーにやってきている。




「………」


……最初の戦いから2週間が経った。

あれからというもの怪物は出ておらず、街は『至って平和』というやつだ。



しかし、俺はいつ現れるとも分からない怪物に眠れない日々を過ごしていた………。
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