「なんだこれ………」


ふと、窓ガラスに映った自分の姿をみる。

バイザー越しの視界に映るのはスーツのコンディションを逐一表示する計器と
先ほどまでその戦いぶりを見ていたライダーの姿。



……しかもなんだろうか、急に背が伸びたかのように視線の位置が高くなったような気がする。



いや、これ本当に背がのびてるよ！嘘でしょ！？





「さぁ、早く行け………！行くんだ………！」


「あぁっ！…………くっ！」



2体の蜘蛛男が迫るなか、男は俺に向かって叫ぶ。


だけど、この人を見捨てて逃げる訳には行かないでしょ。



だけど、このまま少女と男を連れて逃げても逃げ切れない。






だからこそ、これが最善策となる。







「うおぉぉぉぉぉぉぉ！」




「なっ！？」






俺は………逃げるどころか逆に突っ込んでいった。