「さぁ、今のうちに逃げるんだ！」


「は、はい！」


俺の方に再び振り向くと、ライダーは蜘蛛男たちの陣形が崩れた今のうちに逃げるように催促する。


俺は立ち上がると少女とともに安全な場所に隠れる。




俺たちが安全な場所に逃げたことを確認し、
ライダーは蜘蛛男の方に駆け出し攻撃を繰り出す。



ホントはもっと遠いところに逃げなきゃいけないんだ。



でもなんでだろう。



俺はこの戦いを、この勇姿を見届けたい。



いや、見ていたいんだ！




なんなんだろう、この衝動は。



そしてなんなんだろう、この“興奮”は。




わからない…………でも見ていたい。



これは一生に一回あるかないかの、出会い。




俺の運命を変える出会いなんだ。