Phase.7 復活─過激にいこうか─

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「はぁ………」


俺……松本 道紀はあかりんや秋くんを避け、1人で美術館の前に来ていた。


姫矢市美術館は姫華さんとの戦いの影響により建物は半壊しており、閉館していた。


落ち込んだ時によくここで美術品を見てたっけ。


──それにここには姫華さんとの思い出もある。




「………でも仕方ない、よね」

心の拠り所を失うも、仕方ないと自身に言い聞かせバス停へと向かう。

その最中、これまであったことを振り返る。



異形の戦士に命を救われたこと。

その戦士から力を託されたこと。

それから怪物と戦ったこと。

姫華さんが死んだこと。


そして、自分も殺されかけたこと………。




この短い期間の間に自身の人生を一変させる出来事が数多く起こった。

それなのにも関わらず自分は何1つとして成長していない。


自分のために危険な道に足を踏み込んだ秋くんにすら辛く当たってしまった。




そして、今もこうして合わせる顔もなく俺は1人でここにいる。





「………俺、何やってるんだろ」



ポツリとつぶやくその声は誰にも届きはしない。
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