Phase.7 復活─過激にいこうか─

「さぁて………ぶっちぎるぜ……!」


《BEAM LEG CLAW ACTIVE!》


バックルを回転。

ビームの発振が止まり、ビームシールドのモジュールが格納されると、今度はビームレッグクローが展開し、エネルギーが両足に集中する。


『フィニッシュは必殺技で決まりだ』………ってのは何処かで聞いたことがあったような気がするが、まさに今がそれだ。




「ハッ!」


ビームマフラーを翼の如く展開し、天高く飛翔。

その姿は堕天した異端を裁く天使の……いや、アイツらが『天使』なら俺は天使を地の底に叩き落とす『悪魔』か。


そうだ………俺の今の姿はきっと天の使いである自身の身を永久に地の底へと引きずり落とす悪魔のそれに見えるんだろう。


現に奴の表情には俺への恐怖が感じられる。



だけど………もう、容赦はしてやれねぇ。





《IGNITION!OVER-DRIVE!》


ガイダンスボイスと共に、バイザー内に現れたターゲットマーカーがサボテン野郎をロックオンする。


刹那、俺の身体は加速。

サボテン野郎目掛けて急降下する。


重力を振り切り、光の速度の領域へと踏み込んだ。




「うおぉぉぉぉぉぉっ!!」


猛禽の如き鉤爪を研ぎ澄ませ、両足を突き出し更に加速。

サボテン野郎の全身を貫き、食い破り、その爪痕を刻み込んだ。





「ぎっ……ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」




──轟く爆音。

舞い上がる爆炎。


その一撃はサボテン野郎を一点の光も見出せない闇の中へと葬ったのだった。
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