Phase.6 爆現─俺たち二人で─
地面を数回バウンドし、地面に転がり込むとベルトが外れ変身が解除されてしまった
「………うぅっ……グッ………」
立ち上がろうとするが、体に力が入らない。
あれほどの衝撃だったんだ……当たり前だ。
「………無様だな」
立ち上がれずにいる俺の眼前にはフォルス。
「……ひっ……!」
『畏怖』、『恐怖』などという陳腐な言葉では生温い。
眼前にそびえ立つフォルスはまさに『死神』………いや『死』という概念そのものだ。
無慈悲に『死』というたったひとつの結末を叩きつけてくるであろう目の前の存在に、俺は蛇に睨まれた蛙の如く動けなくなった。
「………終わりだ……」
奴はキラービームクローを振り上げた。
それは死神の鎌にも、断頭台の刃にも見えた。
今度こそ、もうダメだ。
俺は恐怖と諦めから目を閉じた。
死を受け入れるしかない。
そう、悟ったんだ。
そして………
「止めて!!!」
…………いつまでたっても痛みを感じない。
痛みを感じることなく逝ったのか?
恐る恐る目を開けた。
視界に飛び込んできたのは見知った背中。
幾度となく俺を護ってくれた背中。
そう…………あかりんのものだった。
「お願い………もうやめて。決着はついたはずよ」
俺を守るようにフォルスに立ちはだかり俺の体を抱き抱える。
その手は震えていたが、声には強い意志が宿っていた。
「火事だーーーーー!!泥棒だーーーーーー!!」
秋くんはというと急にその場で騒ぎ立てる。
こうして誰かを呼ぼうという算段なのだろう。
そんな2人をみたフォルスは………
「………ちっ、興が冷めた」
呆れたように手を下ろすと変身を解除した。
「………今日は仲間に救われたな。
だがそのベルトを持つ限り戦いは続く。
精々覚悟しておくんだな」
あきれたような、哀れむような、そんな目。
あの大男は、それだけ言い残すと立ち去っていった。
「…………グッ」
俺も緊張の糸が切れたかのように気を失った。
今度こそ護れる力を手に入れたつもりでいた。
でも、俺は…………また護られたんだ。
「………うぅっ……グッ………」
立ち上がろうとするが、体に力が入らない。
あれほどの衝撃だったんだ……当たり前だ。
「………無様だな」
立ち上がれずにいる俺の眼前にはフォルス。
「……ひっ……!」
『畏怖』、『恐怖』などという陳腐な言葉では生温い。
眼前にそびえ立つフォルスはまさに『死神』………いや『死』という概念そのものだ。
無慈悲に『死』というたったひとつの結末を叩きつけてくるであろう目の前の存在に、俺は蛇に睨まれた蛙の如く動けなくなった。
「………終わりだ……」
奴はキラービームクローを振り上げた。
それは死神の鎌にも、断頭台の刃にも見えた。
今度こそ、もうダメだ。
俺は恐怖と諦めから目を閉じた。
死を受け入れるしかない。
そう、悟ったんだ。
そして………
「止めて!!!」
…………いつまでたっても痛みを感じない。
痛みを感じることなく逝ったのか?
恐る恐る目を開けた。
視界に飛び込んできたのは見知った背中。
幾度となく俺を護ってくれた背中。
そう…………あかりんのものだった。
「お願い………もうやめて。決着はついたはずよ」
俺を守るようにフォルスに立ちはだかり俺の体を抱き抱える。
その手は震えていたが、声には強い意志が宿っていた。
「火事だーーーーー!!泥棒だーーーーーー!!」
秋くんはというと急にその場で騒ぎ立てる。
こうして誰かを呼ぼうという算段なのだろう。
そんな2人をみたフォルスは………
「………ちっ、興が冷めた」
呆れたように手を下ろすと変身を解除した。
「………今日は仲間に救われたな。
だがそのベルトを持つ限り戦いは続く。
精々覚悟しておくんだな」
あきれたような、哀れむような、そんな目。
あの大男は、それだけ言い残すと立ち去っていった。
「…………グッ」
俺も緊張の糸が切れたかのように気を失った。
今度こそ護れる力を手に入れたつもりでいた。
でも、俺は…………また護られたんだ。