Phase.6 爆現─俺たち二人で─

《YOROI-KABUTO!IN TO BE ACTION!》


ガイダンスボイスと共に空間を割いて現れるヨロイカブト。

ヨロイカブトはフォルス目掛けて体当たりを敢行する。




「グッ………!」


体当たりを喰らいフォルスはほんの少しだけ体制を崩す。


流石に完全に防げないようだ。

この隙にアームロイドコアの絵柄を変える。




《CONNECTING》

《OH,YEAH!DOCKING FORMETION SAMURAI!》


各パーツに分離するヨロイカブト。

俺は装甲をパージし、分離したヨロイカブトと合体した。


サムライフェイズとなると、ビームサムライソードを引き抜き、奴に斬りかかる。


姫華さん………クイーンスパイダーアンゲロスの腕を易々と切り落とした一撃。


その切れ味はお墨付きなはずだ。



しかし、フォルスはビームサムライソードをキラービームクローで防ぎきってしまう。




「弱い!」


「うぅっ!」


ビームサムライソードを弾き、ガラ空きになった俺の腹部にまわし蹴りを放つ。


視界が一瞬、白く染まったような気がした。




「ま、まだだ!」


蹴りを喰らい意識が遠退いたが、体制を立て直しフォルスに殴りかかる。

しかし、奴は俺の拳をいなし、裏拳を叩き込む。


先ほどは獣のように力でねじ伏せていたのに、今度は俺の攻撃をいなしてから強烈な攻撃を叩き込むカウンタースタイルとなった。


こいつ……戦う相手によってバトルスタイルを変えられるのか…………!




「うわぁぁっ!」


「……攻撃も未熟。防御もなっちゃいない!

それでよく今まで生きてこれたな。おい!」


地面を転がった俺を無理やり起こすとキラービームクローで切り裂いた。

装甲がズタズタに引き裂かれ、その度に火花が散る。



その間にも、バイザー内ではダメージコントロールが実施され、被害状況がリアルタイムで表示される。


損傷率はとっくに100パーセントを超えている。


それを察知したかのようにリカバリーギミックが発動し、スーツ内では俺の体の治療とスーツの修復が開始され、視界が赤く染まる。



《IGNITION……OVER-DRIVE……》


「これで終わりだぁぁぁぁぁ!」


“これで終わり”………俺もそう感じた瞬間、奴は俺の体を蹴り飛ばし、スターターを引いた。


奴の右足にエネルギーを集中し、奴の複眼が灰色から黄色く染まる。

発光する全身のまだら模様。


その姿は魔獣?……否。もはや“死神”だ。


奴は地面を抉るほどの勢いで地面を蹴り、助走から強烈な蹴撃を放つ。




「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


一瞬遅れて、俺の胸部を中心に爆発音が響き渡る。


慈悲なき一撃が俺の体を捉えたのだ。



刹那、なすすべもなく俺の体は宙を舞ったのだ。
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