Phase.6 爆現─俺たち二人で─

《IGNITION……OVER DRIVE……》


響き渡るガイダンスボイス。それは“死刑宣告”。

フォルスの右腕にエネルギーが蓄積され、プライムとは比べ物にならないほどの質量の人工筋肉が盛り上がる。


刹那、キャクタスアンゲロスの懐に潜り込めば、キラービームクローを突き出した。



「……ッッ!!」


キラービームクローはキャクタスアンゲロスの腹部を貫通。

大量の鮮血が吹き出し、フォルスの体を真紅に染め上げる。



「っ……!」


その光景に俺たちは思わず目を背けてしまう。

だか、フォルスはそんなことは御構い無しにと、キラービームクローを引き抜くと同時にキャクタスアンゲロスの腸を引きずり出した。

それだけでは終わらない。


奴は引きずり出した腸でキャクタスアンゲロスの首を絞め始めたのだ。





「……うっ……グッ………」


ギシッ………ギシッ……


聞くに耐えない音。

見ているだけでも伝わってくる“命が潰されていく”感覚。


引きずりだした腸がサボテン男の首に食い込んで行く。



キャクタスアンゲロスの顔にはチアノーゼの兆候が見えた。



────窒息死は、ひどい死に方だ。



見ているだけでも吐き気を催してくる。






「……ウッ…!」


これまで見たこともない凄惨な光景が目の前で繰り広げられており、秋くんは耐えきれず嘔吐してしまった。


あかりんに至っては顔を覆って泣き出してしまう。



やがてゴキッという首の骨が折れる音が響き、サボテン男は動かなくなった。
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