「グルルルルル…………」


複眼と胸部の球体に血管のような模様が浮かび上がっては消える。

その姿は俺のプライムと比べても異質そのもの……そして怪物然としたものだった。



「……しゃらくせぇ、こんなの虚仮威しだ！かかれ！」


ボスは取り巻きのサボテン男に指示を出すと取り巻きたちは一斉にあの怪物………フォルスの方へと駆け出していった。



「…………っ！」


フォルスは数秒遅れて駆け出す。


互いの距離は数メートルほどなのだが、互いの尋常ではないスペックにより、その距離を一瞬で埋めてしまう。

1体目のサボテン男が蹴りを、2体目のサボテン男が拳を放つ。





「ーーーーーー■■■■■■！！」


言葉にもなっていないけたたましい叫び。

蹴りを弾き、拳を受け止め、拳を放ったサボテン男の頭部を掴み地面に叩きつける。


そしてサボテン男の頭部目掛けて何度も拳を振るった


拳が頭部に命中するたびグシャッという嫌な音が響き、赤黒い体液が辺りに飛び散る。

しかし、1体目のサボテン男がフォルスの全身を抑え込む。



「ーーーーーー■■■■■！！」


羽交締めにされるもののすぐさま振りほどき、振り向き様に1体目のサボテン男を蹴り飛ばした。