Phase.6 爆現─俺たち二人で─

──TORITOS SIDE──


「遅かったか………!」


施設が襲撃されたという報を聞き、私、維城は研究施設に到着する。


設備は破壊され尽くし、変わり果てた姿となった研究員たちがあちこちに横たわっている。




「……維城主任…………!」


「大丈夫か!?」


横たわっていた研究員のうち、比較的傷の浅い者が目を覚ました。

彼に駆け寄ると、私は彼の体を起こす。




「敵はリスボン支部から送られてきたばかりのセグンドレイザーを奪って逃走しました……。


早くセグンドレイザーを………」


「その必要はないよ」


背後から聞こえてくる若い男の声。




「兵井……!」


振り替えってみると、声の主である、よく見知った白衣の男がいた。


白衣の男………兵井(ひょうい)は私の肩に手を置いた。




「彼らには気の毒だが、概ね予定通りだ。

………このまま観察を続けようか」
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