Phase.6 爆現─俺たち二人で─

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姫矢市・研究施設。


地下に作られたこの施設は日の光が届かず、地下特有のひんやりとした空気が施設中を支配している。

そんな施設の中で我々は『事件』に巻き込まれた。




「来るな……来るなぁぁぁぁ!」


施設中に響く断末魔。

白い壁を紅に染める血飛沫。


施設が襲撃された。


緑の肌に全身に生えた棘、そしてサボテンの葉。

その姿はまさに“サボテン男”。


『キャクタスアンゲロス』と呼ばれるこの個体は次々と仲間の研究員たちをなぎ倒していく。




「維城主任はまだか!?……うわぁぁぁぁ!」


「……これで最後、っと……」


助けを求めようとした私の体を、そのサボテンのごとき体から棘を飛ばし貫くと、試験管を叩き割り封印されていたモノを取り出す。


キャクタスアンゲロスの手に握られたソレは姫矢グループ・リスボン支部から今朝方届けられた“実験機”。

上部には“SEGUNDO LAYSER”と刻まれている。




「これさえあれば俺は……ふふふふふふ……フハハハハハハハハ!」


キャクタスアンゲロスはその手に握りしめられたベルト……セグンドレイザーを見つめ、高笑いする。


日の光すら届かない地下に奴の高笑いだけが残響する。





奴の高笑いが響く中…………私の意識は徐々に薄らいでいく。





そして……私の意識は完全に掻き消えるのであった。
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