Phase.6 爆現─俺たち二人で─

「……さぁ、次はどいつだ……!」


血飛沫を真っ向から浴びてその体を紅に染め上げたフォルス。




「ひっ……ひぃぃぃぃぃ!」


恐怖に駆られ、一体のバーナクルアンゲロスが闇雲に触手による攻撃を敢行した。


なんとも粗末な攻撃だ。


そんな攻撃なんざ効くはずもねぇのにな。




「甘いッ!」


巨大な右腕の装甲が展開し、これまた巨大なビームの鉤爪が形成される。

これがフォルスのメイン武装である『キラービームクロー』。



キラービームクローを展開すると、右腕を突き出し装甲ごとさながらロケットパンチの如く飛ばした。





「ぎゃあぁぁぁぁぁぁ!」


炸裂した剛腕は数体のバーナクルアンゲロスを巻き込み、周囲の木々ごと引き裂いた。


断末魔と共に次々とバーナクルアンゲロスたちは内臓を撒き散らしながら果ててゆく。



これで残りは五体。


しかしこれで攻撃の手を緩めるフォルスではない……だろう。




「ウガァァァァァァ!!」


右腕の巨大な装甲がなくなり身軽になったフォルスは獣の様な雄叫びをあげながらバーナクルアンゲロスに飛びかかる。








────直後、響きわたる断末魔。








深緑の森が紅に染まった───。
3/37ページ
スキ