Episode.3 EIN
さて、スマホの前のみんなは『冬虫夏草』というキノコを知っているだろうか。
冬虫夏草とは昆虫や蜘蛛に寄生し、宿主に菌糸を這わせ栄養を奪いやがて宿主を殺して成長するキノコの総称だ。
冬は虫だったのに夏には草(キノコ)になってる……だから冬虫夏草って訳。
なんでこんな話をしたかって?
アンゲロスも……いやアンゲロスを産み出す宝石・ヴァイトップもこの冬虫夏草に性質が似ているからなんだ。
強い絶望に苛まれその絶望から逃れることを渇望した人間に寄生し、その人間を殺して怪物に変貌させ成長していく……。
しかも厄介なことにその人間の生前の人格をコピーするという特性すらもある。
しかもそうやって生まれたアンゲロスが更に人を殺し、絶望を広げ更に増殖していく。
故にアンゲロスはただの人殺しの死体。
生かしておくだけでこの街は終わる。
しかも………アンゲロスには更に厄介な………。
いや、今はその話はやめておく。
話しても混乱しそうだしな。
「オラァ!」
「………ぐっ………!」
事情も知らないアホ……アインはアインセイバーを叩きつけるように振るう。
武装の質量に任せた一撃。
この一発でコイツが脳筋タイプだって分かるくらいには力強い攻撃だ。
ヴァルツクローで受け止めているものの腕が痺れてきた。
「あーっ!くそっ………お前!!
自分が何してるのか分かってんのか!?」
「こっちの台詞だバカヤロウ。 女子高生に寄ってたかって……変態の極みだぜお前ら!」
「この馬鹿……!さっさとどけよ!
戦う相手を間違えんなよ!
この街を滅ぼしたいのかよ!?」
ヴァルツクローでアインセイバーを弾き、隙が生じたところに蹴りを放つ。
蹴りをモロに受けたアインは吹っ飛ばされ壁に激突する。
「ぐっ………今のは効いたぜ………。
でもな………俺にはそうは見えねぇんだよ………!」
「…………この分からず屋が………!!」
めんどくせぇ。
ホントにめんどくせぇ。
第一印象からしてコイツは嫌いだったが、ここまで来ると話す気すら失せてくる。
ここまでズレてるとなるともはやコントだ。
目の前の相手への怒りが憎悪へと変わる。
大した理由すらないのに、アンゲロスを擁護するのなら尚更コイツは俺の敵だ。
ヴァルツクローをエクスライザーに変形させ、カプセルを再度読み込ませてエネルギーをチャージする。
《エクスライザーバースト!》
敵に体制を整える隙なんて与えやしない。
電子音声が鳴り響くと同時に跳躍。
右腕にエネルギーを集中させる。
「ライダァァァァパァァァァンチ!!」
眼前の敵目掛けて拳を振るう。
しかし…………
《Form Change:………“Suzaku”.》
そんな電子音声が再生されると同時にアインの体が炎の渦に包まれる。
そこまでは分かった。
だが、拳がアインがいた場所に到達する頃にはアインの姿はなく、拳は壁を砕くばかり。
アイツはどこへ!?
「ここだぜ!」
上空から声が聞こえてくる。
慌てて声がする方を見る。
そこにいたのは………
橙色のボディカラー。
ボディアーマーには細長い羽のような模様が刻まれている。
そして背中には、六枚の翼が。
まるで、不死鳥のようだ。
電子音声から名前はスザクフォームでいいだろう。
スザクフォームとなったアインは武器を刀から槍に持ち替えると声高らかに叫んだ。
「しゃあっ!ここからは俺のステージだ!」
冬虫夏草とは昆虫や蜘蛛に寄生し、宿主に菌糸を這わせ栄養を奪いやがて宿主を殺して成長するキノコの総称だ。
冬は虫だったのに夏には草(キノコ)になってる……だから冬虫夏草って訳。
なんでこんな話をしたかって?
アンゲロスも……いやアンゲロスを産み出す宝石・ヴァイトップもこの冬虫夏草に性質が似ているからなんだ。
強い絶望に苛まれその絶望から逃れることを渇望した人間に寄生し、その人間を殺して怪物に変貌させ成長していく……。
しかも厄介なことにその人間の生前の人格をコピーするという特性すらもある。
しかもそうやって生まれたアンゲロスが更に人を殺し、絶望を広げ更に増殖していく。
故にアンゲロスはただの人殺しの死体。
生かしておくだけでこの街は終わる。
しかも………アンゲロスには更に厄介な………。
いや、今はその話はやめておく。
話しても混乱しそうだしな。
「オラァ!」
「………ぐっ………!」
事情も知らないアホ……アインはアインセイバーを叩きつけるように振るう。
武装の質量に任せた一撃。
この一発でコイツが脳筋タイプだって分かるくらいには力強い攻撃だ。
ヴァルツクローで受け止めているものの腕が痺れてきた。
「あーっ!くそっ………お前!!
自分が何してるのか分かってんのか!?」
「こっちの台詞だバカヤロウ。 女子高生に寄ってたかって……変態の極みだぜお前ら!」
「この馬鹿……!さっさとどけよ!
戦う相手を間違えんなよ!
この街を滅ぼしたいのかよ!?」
ヴァルツクローでアインセイバーを弾き、隙が生じたところに蹴りを放つ。
蹴りをモロに受けたアインは吹っ飛ばされ壁に激突する。
「ぐっ………今のは効いたぜ………。
でもな………俺にはそうは見えねぇんだよ………!」
「…………この分からず屋が………!!」
めんどくせぇ。
ホントにめんどくせぇ。
第一印象からしてコイツは嫌いだったが、ここまで来ると話す気すら失せてくる。
ここまでズレてるとなるともはやコントだ。
目の前の相手への怒りが憎悪へと変わる。
大した理由すらないのに、アンゲロスを擁護するのなら尚更コイツは俺の敵だ。
ヴァルツクローをエクスライザーに変形させ、カプセルを再度読み込ませてエネルギーをチャージする。
《エクスライザーバースト!》
敵に体制を整える隙なんて与えやしない。
電子音声が鳴り響くと同時に跳躍。
右腕にエネルギーを集中させる。
「ライダァァァァパァァァァンチ!!」
眼前の敵目掛けて拳を振るう。
しかし…………
《Form Change:………“Suzaku”.》
そんな電子音声が再生されると同時にアインの体が炎の渦に包まれる。
そこまでは分かった。
だが、拳がアインがいた場所に到達する頃にはアインの姿はなく、拳は壁を砕くばかり。
アイツはどこへ!?
「ここだぜ!」
上空から声が聞こえてくる。
慌てて声がする方を見る。
そこにいたのは………
橙色のボディカラー。
ボディアーマーには細長い羽のような模様が刻まれている。
そして背中には、六枚の翼が。
まるで、不死鳥のようだ。
電子音声から名前はスザクフォームでいいだろう。
スザクフォームとなったアインは武器を刀から槍に持ち替えると声高らかに叫んだ。
「しゃあっ!ここからは俺のステージだ!」