Episode.3 EIN

──VALZ SIDE──



あれから一週間が経った。



俺は勇騎さんたちを孟や亨多に紹介しようと2人を連れてカフェ・BATTLER……すなわち勇騎さんたちの拠点に向かっていた。


だがその途中、亨多の発明品・アンゲロスレーダーが反応。


俺たちはアンゲロス狩りを開始した………。




「はぁい!チームバルチャー只今参上!一週間ぶりのアンゲロス狩りが始まるよ~~!!」


いつも通り亨多がカメラに向かってそう宣言する。

なんか複雑な気分だが、こうしているとなんかいつもの日常に帰ってきたんだなって思う。




「や、やめて!助けて!」


今日のターゲットは女子高生。

制服を見るに願葉第一高校の生徒だろう。

女子高生は涙で顔をぐちゃぐちゃにしながら助けを請う。

今から『彼女』を殺すのか………こんな姿勇騎さんたちが見たらなんて思うんだろうか。

いいや、彼女は既に死んでいる。

今目の前にいるのはアンゲロス。
ただの怪物。
そして死体が人間のフリをして動いているだけ。

人を“殺す”のではない。死体を“壊す”だけだ。


それに………殺さなきゃ俺たち人間が殺されてしまう。



──下手をすればこの世界すら終わる。




覚悟を決め、エクスライザーとカプセルを取り出す。




「「おっ!出るか新兵器!?」」

「お前らは黙ってろ」

「「あ、ごめん」」

孟と亨多の声がハモる。

2人ともこのエクスライザーとカプセルに興味深々といった感じだ。

呑気なコイツらはいい。
ただはしゃいていればいいのだから。

まぁ、コイツらにはアンゲロスの正体は『ちゃんと教えてない』のだから仕方ないか。



《リヒト!》《ドゥンケル!》


「変身!!」


《デュアルフュージョン!ヴァルツ!ベーシック!》

《光と闇のマリアージュ!今こそ立ち上がれ最強のライダー!!》


カプセルを起動しエクスライザーで読み込ませることでカプセルに宿った力を解放。

ヴァルツに変身するとゆっくりと女子高生………いやアンゲロスに歩みよる。
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