Episode.1 VALZ

「がぁぁぁぁぁぁぁ!!」

まずは第一撃。
腕を横薙ぎに振るうバジリスクアンゲロス。

バジリスクアンゲロスの鉤爪による攻撃を紙一重でかわす。

常人にはコマ落としのように見えるアンゲロスの攻撃もまるでスローモーションになっているかのように見える。



「遅い!」

そこに間髪入れずに拳を叩き込む。
大砲のような破壊力の拳はドンという鈍い音と共にバジリスクアンゲロスに命中。

バジリスクアンゲロスは大きく仰け反る。

更に追撃としてビームナイフで切りかかる。

ビームナイフの刀身がバジリスクアンゲロスの皮膚に食い込み、皮膚を焼き、そして切り裂く。

ビームナイフの刀身を構成するエネルギーは奴らを殺すためにあるものであり、その一撃は毒牙に等しい。



「ぐっ…………ぐおぉぉぉぉ…………」

転がるように距離をとると、傷口を押さえながら悶えるバジリスクアンゲロス。




「まだまだ行くぞ!」

苦しいのはわかる。でもそれがどうした。

俺たちもこの街の住人ももっと苦しんでるんだ。コイツらのせいで。

相手が人間の姿をしているならまだしも………怪物相手なら容赦はしない。

俺はビームナイフを構え直すと再び地を蹴り駆け出した。
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