Episode.2 RIVEL

──RIVEL SIDE──


「………起きろォォォォォ!!」



バチィィィィィン!!




「ぐえぇぇぇぇ!?」


──強烈な痛みと共に覚醒。

目の前には理緒と、それを心配そうに見つめるノエル。
あれ、なんかノエルのやつ服変わってね?


………理緒に抱きつかれたあたりからの記憶がないんだけど、マジで。




「やっと起きた………」


「もっと優しい起こし方は出来ないのかよ」


「ん?とびっきりエッチなのがよかった?」


「………どうやったらそういう解釈になるんだよ」



やめてくれ、想像しただけで気を失いそうになるから。

頭を抱えながら助けを求めるかのようにノエルの方を見ると、ノエルは今にも泣き出しそうな顔でこちらを見ていた。




「……どうした?」


「勝利を………助けて」


テレビを見てみれば1人巨大な敵と戦う勝利……いやヴァルツの姿が映し出されていた。

俺が気を失ってる間にこんな事になってたなんてな。

出会ったばかりであいつの事はよく知らない。
それどころかさっきまでノエルを巡って殺し合いを演じていた仲だ。
本来なら助けにいく義理なんてないのだろう。


だが当のノエルにこんな顔されちゃあなぁ……

それにあいつ……勝利とはもっとちゃんと話をしてみたい。同じ仮面ライダーとして。




「………わかった!理緒、ノエルを頼む!」


「あ、ちょっと!……もう、仕方ないなぁ………」


俺は頷くと理緒の言葉も聞かずに店を飛び出した。
25/35ページ
スキ