「よかったぁ………」


理緒は安心したかのように胸を撫で下ろす。



「ホント美味いよ！こんなに美味いコーヒー飲んだのはじめて！」


「でもまだまだ改善の余地アリだよ。『あの味』には程遠い」



マジか、こんなに美味いのに………。

てか『あの味』とは？




そんな疑問を余所に理緒はテレビをつける。


『GET OVER NOW♪
GET OVER PAIN♪
GET OVER MIND♪
JANP UP GEED♪

覚悟決めるぜ♪HERE WE GO～♪』



「………おっ、ウルトラマンだ。

理緒、ウルトラマン好きなの？」


「うん、仮面ライダーよりウルトラマン派だよ」


「実は俺もなんだ」


………おいそこ、今『仮面ライダーなのにウルトラマンの方が好きとかおかしいだろ』って思ったろ？いいだろ別に！


「ちなみにどれ好きだった？俺オーブとジードとZ」


「へー！合体する奴が好きなんだ。
ボクはネクサスとリメイク版ウルトラマンかな。あと漫画版のネクサスも」


「おぉ、チョイスがマニアック！
……リメイク版ウルトラマンいいよなぁ」




それからテレビを見ながらウルトラマントークに花を咲かせる。









「………私、ウルトラマンわからない」

「あっ、ごめん！」



そしてそれは黙っていたノエルが口を開くまで続いた。