Episode.2 RIVEL

次に理緒は、フィルターを敷き詰めたロートに先ほど挽いたコーヒー粉を注ぐとロートをフラスコに差し込む。


すると、お湯がロートの方に登ってきた。

なんとも不思議な光景である。



「おぉ!すげぇ!ノエル今の見た!?」


「うん……」


その光景を見た俺は思わず子供のようにはしゃいでしまう。

どのような原理で登ってきているのかはわからないがこいつが凄いってことはわかる。



理緒は竹べらで登ってきた液体を攪拌し始める。

そして火を弱め少しの間放置。

そして火を消すと今度はロートからフラスコへとコーヒー液が落下する。



そしてコーヒー液が完全に落下すれば………



「完成だよ」


カップに出来上がったコーヒーが注がれ俺たちの目の前に置かれる。



「では………」


「「いただきます……」」


ノエルと同時にコーヒーを飲む。

それを固唾を飲んで見守る理緒。




「ど………どう………?」


「うまいっ!!」


「美味しい………」


実に美味い。こんな美味いコーヒーを飲んだのは初めてだ………。

俺は小説家でもなければコメンテーターでもないのでうまくは纏められないが明るく爽やかな風味に際立つコクの強さ、そして長く続く余韻………




そう例えるなら………









うーん………









あー、駄目だ思いつかねぇや。


でもこのコーヒーが美味いっていうのは事実だ。
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