Episode.10 LUCY
───
「──し!」
「────し……さん!」
声が聞こえる。
女の子の可愛らしい声。
しさん?資産?
え?何?どゆこと?
まずい……意識が朦朧としてて状況が全く分からない。
俺は何をしてたんだっけ……?
「───勝利!!」
「勝利さん!!」
「………
ルーシー……ノエルも……」
目を開けて飛び込んできたのはルーシーとノエルの姿。
ふたりとも涙を浮かべ、心配そうに俺を見ている。
あ、ルーシーのは動力炉の冷却水か。
「血だらけで倒れてたから心配してたんですよ……!
それに……!」
「バカ………」
「わりぃ……」
ノエルのことや俺のことで冷静さを失って“危うく死にかけて”ふたりに心配をかけてしまった。
結局、ノエルのことは聞けず仕舞い。
変身しての戦いでは勝てた。
だけどそのあとの戦いは負けた。
いや、変身してた時も奴はおそらく手加減をしてたんだ。
俺は負けたんだ。あのクソガキに。
ぶっちゃけ、下手してたら死んでた。
「あー!くっそー!やっぱりアツくなるとダメだな俺!!
もっとクールになんないと!」
「「似合わない(です)」」
「はっきり否定!?ひどくね!?」
ふたりの前で落ち込んでも要られない。
特にノエルに泣かれるのは辛い。
俺はなけなしの空元気で明るく振る舞うと、ノエルとルーシーはピンと立てた手を2~3回横に振り否定。
なんとも息の合ったコンビネーションを見せてくれる。
出会って1日で本当に仲良くなったんだな、このふたり。
俺も嬉しい限りだ。
これでノエルの友達がまたひとり増えた。
───これでノエルも寂しくはないよな。
「それにしても……」
ここで、ふと一緒に戦ってた仲間のことを思い出す。
俺がいない間に加勢に来てくれた輝と将さんはフツーに運べばいいとして、だ……。
「………勇騎さん、どうしよう」
そう。問題は勇騎さん。
全裸にされた挙げ句、確か俺が駆けつけた時は何があったのか頭から噴水に突っ込んでいたのだ。
だから、勇騎さんの尻がまるで昔話の桃の如く噴水プールに浮かんでいるというなんともシュールな光景が繰り広げられていた。
このままじゃ勇騎さんがタイホされる!!
「は、早く行きましょう!お父さんを助けなきゃ!」
………じゃなかった。ルーシーの言うとおり早く助けないと。
尻丸出しで溺死とか流石に笑えないぞ。
「やっべぇぇぇぇぇぇぇ!!そうだった!
ノエル!ルーシー!急ごう!
勇騎さんを助けなきゃーーーーー!!」
俺はルーシーとノエルの手を掴むと駆け出した。
「か、勝利……!大丈夫なの……?」
「問題なし!」
「勝利さんも怪我してるんですよ!無理しないでください!」
「大丈夫!もう全然痛くない!」
そう、あれだけ痛かったのになぜかもう怪我の痛みはない。
これだけ気分が高揚してるんだ。
一時的なものだろう。
でも負けたとはいえ、ノエルやルーシーを護れたのが嬉しいのだ。
俺が後々どうなろうとも知ったことではない。自分の体だしな。
「勇騎さん!待ってろよ!今助けてやるからな!!」
やがて勇騎さんたちがいたあの噴水が見えてきた。
噴水プールには、ドンブラコドンブラコと浮かぶ勇騎さんのプリケツ。
しかも太陽の光に反射して目映い光を放っている。
俺は高揚する気分のまま、勇騎さんのプリケツをプールから引き上げるのであった。
「──し!」
「────し……さん!」
声が聞こえる。
女の子の可愛らしい声。
しさん?資産?
え?何?どゆこと?
まずい……意識が朦朧としてて状況が全く分からない。
俺は何をしてたんだっけ……?
「───勝利!!」
「勝利さん!!」
「………
ルーシー……ノエルも……」
目を開けて飛び込んできたのはルーシーとノエルの姿。
ふたりとも涙を浮かべ、心配そうに俺を見ている。
あ、ルーシーのは動力炉の冷却水か。
「血だらけで倒れてたから心配してたんですよ……!
それに……!」
「バカ………」
「わりぃ……」
ノエルのことや俺のことで冷静さを失って“危うく死にかけて”ふたりに心配をかけてしまった。
結局、ノエルのことは聞けず仕舞い。
変身しての戦いでは勝てた。
だけどそのあとの戦いは負けた。
いや、変身してた時も奴はおそらく手加減をしてたんだ。
俺は負けたんだ。あのクソガキに。
ぶっちゃけ、下手してたら死んでた。
「あー!くっそー!やっぱりアツくなるとダメだな俺!!
もっとクールになんないと!」
「「似合わない(です)」」
「はっきり否定!?ひどくね!?」
ふたりの前で落ち込んでも要られない。
特にノエルに泣かれるのは辛い。
俺はなけなしの空元気で明るく振る舞うと、ノエルとルーシーはピンと立てた手を2~3回横に振り否定。
なんとも息の合ったコンビネーションを見せてくれる。
出会って1日で本当に仲良くなったんだな、このふたり。
俺も嬉しい限りだ。
これでノエルの友達がまたひとり増えた。
───これでノエルも寂しくはないよな。
「それにしても……」
ここで、ふと一緒に戦ってた仲間のことを思い出す。
俺がいない間に加勢に来てくれた輝と将さんはフツーに運べばいいとして、だ……。
「………勇騎さん、どうしよう」
そう。問題は勇騎さん。
全裸にされた挙げ句、確か俺が駆けつけた時は何があったのか頭から噴水に突っ込んでいたのだ。
だから、勇騎さんの尻がまるで昔話の桃の如く噴水プールに浮かんでいるというなんともシュールな光景が繰り広げられていた。
このままじゃ勇騎さんがタイホされる!!
「は、早く行きましょう!お父さんを助けなきゃ!」
………じゃなかった。ルーシーの言うとおり早く助けないと。
尻丸出しで溺死とか流石に笑えないぞ。
「やっべぇぇぇぇぇぇぇ!!そうだった!
ノエル!ルーシー!急ごう!
勇騎さんを助けなきゃーーーーー!!」
俺はルーシーとノエルの手を掴むと駆け出した。
「か、勝利……!大丈夫なの……?」
「問題なし!」
「勝利さんも怪我してるんですよ!無理しないでください!」
「大丈夫!もう全然痛くない!」
そう、あれだけ痛かったのになぜかもう怪我の痛みはない。
これだけ気分が高揚してるんだ。
一時的なものだろう。
でも負けたとはいえ、ノエルやルーシーを護れたのが嬉しいのだ。
俺が後々どうなろうとも知ったことではない。自分の体だしな。
「勇騎さん!待ってろよ!今助けてやるからな!!」
やがて勇騎さんたちがいたあの噴水が見えてきた。
噴水プールには、ドンブラコドンブラコと浮かぶ勇騎さんのプリケツ。
しかも太陽の光に反射して目映い光を放っている。
俺は高揚する気分のまま、勇騎さんのプリケツをプールから引き上げるのであった。