Episode.10 LUCY
啖呵を切った直後、ルーシーから送られてくるアナライズとシュミレーションから導きだされた最適解。
俺は奴の隙を伺いつつ、分身に合図を送る。
分身は横目でそれを確認すると、コクリと頷いた。
「反撃開始、ねぇ………」
《アナザーディケイド!バースト!》
《ダークゴースト!》
《ダイカイガン!ダークライダー!オオメダマッ!!》
奴が右手を天に掲げると、巨大な目玉の形をしたエネルギー体が形成される。
おそらくあの巨大な目玉で俺を文字通り押し潰す気なのだろう。
奴は状態を反らした後、勢いよく巨大な目玉を投げ飛ばした。
巨大な目玉はゴゴゴ……という爆音と共に風を切りながら迫る。
さながらその様相はこの星に生きるすべての生命をリセットする隕石のよう。
「ぬぉりゃぁぁぁぁぁっ!!」
巨大な目玉が俺たちに迫る。
しかし分身が変身しているアマゾンオメガが巨大な目玉をその両腕で受け止めた。
しかし、あまりの質量の大きさによろめいてしまう。
「分身!」
「……ケケッ……!
お前には、ぐっ………必勝法があるんだろ…?
だったらっ……さっさとやんな…?」
目玉の形をしていてもその実体は高密度のエネルギー体だ。
その膨大な質量から放たれる熱気にアマゾンオメガの装甲が耐えきれる訳もなく、ジリジリと分身の装甲が焼け焦げていく。
そうだ。呆けている場合ではない。
それにここまでは作戦通りなんだ。
ルーシーとコイツが作ってくれたチャンスだ、無駄にはしない!
「──わかってる!!」
《ローズ!》《α!》
ビャッコフォームが得意とする高速移動でオオメダマの射程圏外へと飛び退くと左腕に装着されたカプセルホルダーに起動したカプセルを装填する。
それにしても、カプセルを使いたいときにホルダーとエクスライザーが勝手に現れるのか……。
戦ってる時は気にしていなかったが、なかなか便利だ。
俺は背後に飛び退くとカプセルを読み込ませた。
「変身!」
《デュアルフュージョン!ヴァルツ!ワイルドローゼス!》
《託された祈り!揺るがぬ誓い!
今こそ悲しみの雨を断ち切れ!》
カプセルを読み込ませた瞬間、分身の体が分解され、俺の体に吸収された。
支える相手がいなくなったオオメダマは地面に叩きつけられけたたましい音と共に爆煙を巻き上げる。
俺の体に打ち付けるように爆風が吹きすさぶ。
そして、αとローズの幻影が俺の体に折り重なると俺の姿はこの間手に入れたばかりの新たな姿……ワイルドローゼスへと姿を変えた。
《ヴァルツクロー!》
「はっ!!」
俺は爆煙を目眩ましに、ワイルドローゼスの高速移動で奴に肉薄するとヴァルツクローを突きつける。
「……なるほどね。
でもお前の動きはお見通しだ!」
再び頭部の針が動き出す。
奴の能力のひとつは未来予知。
当然ながら、奴もバカではない。
未来予知によりこちらの動きを予知しているのはたしか。
俺が爆煙を振り払い現れるというところまではお見通しだった訳だ。
だけど………
「だぁぁっ!!」
「っ!?」
奴がこちらの動きを予知し反撃に転じたその瞬間、俺は奴の背後に回りヴァルツクローでその背中を切り裂いた。
突然の動きの変化についてこれず直撃を受けたエクスキメラはよろけたのだ。
「ぐっ………!未来予知が外れた……!?」
「わりいな……ルーシーのお陰だ……
残念だが、もうお前は俺の動きを見極められねぇぜ!!」
体制を立て直す隙などあたえはしない。
俺は更に加速すると、奴を何度も奴の体を切り裂いた。
奴が未来予知をする度、攻撃パターンを変え、奴の不意をつく。
ルーシーのアナライズとシュミレーションの結果、ワイルドローゼスはその高速移動能力を最大に発揮することで直前の行動をキャンセルして別の行動に変更することができるのだそうな。
それを利用して今のように相手の行動によって攻撃するパターンを直前で変更し別の攻撃を放ったり、攻撃を仕掛けるのをキャンセルして、仲間を助けに行ったり……。
半ば格闘ゲームのテクニックにでもありそうな能力だが、これを現実に持ち込むことで『相手が予知した未来の先へ行ける』ようになるのだ。
これはαにもローズにもない能力。
つまりはこの姿の固有能力という訳だな。
戸惑う奴に俺は声高らかに宣言してやった。
「ちっ………!まさかこんなことが……!」
「お前がどれだけ未来を予知しても、俺はその先に行く!!」
俺は奴の隙を伺いつつ、分身に合図を送る。
分身は横目でそれを確認すると、コクリと頷いた。
「反撃開始、ねぇ………」
《アナザーディケイド!バースト!》
《ダークゴースト!》
《ダイカイガン!ダークライダー!オオメダマッ!!》
奴が右手を天に掲げると、巨大な目玉の形をしたエネルギー体が形成される。
おそらくあの巨大な目玉で俺を文字通り押し潰す気なのだろう。
奴は状態を反らした後、勢いよく巨大な目玉を投げ飛ばした。
巨大な目玉はゴゴゴ……という爆音と共に風を切りながら迫る。
さながらその様相はこの星に生きるすべての生命をリセットする隕石のよう。
「ぬぉりゃぁぁぁぁぁっ!!」
巨大な目玉が俺たちに迫る。
しかし分身が変身しているアマゾンオメガが巨大な目玉をその両腕で受け止めた。
しかし、あまりの質量の大きさによろめいてしまう。
「分身!」
「……ケケッ……!
お前には、ぐっ………必勝法があるんだろ…?
だったらっ……さっさとやんな…?」
目玉の形をしていてもその実体は高密度のエネルギー体だ。
その膨大な質量から放たれる熱気にアマゾンオメガの装甲が耐えきれる訳もなく、ジリジリと分身の装甲が焼け焦げていく。
そうだ。呆けている場合ではない。
それにここまでは作戦通りなんだ。
ルーシーとコイツが作ってくれたチャンスだ、無駄にはしない!
「──わかってる!!」
《ローズ!》《α!》
ビャッコフォームが得意とする高速移動でオオメダマの射程圏外へと飛び退くと左腕に装着されたカプセルホルダーに起動したカプセルを装填する。
それにしても、カプセルを使いたいときにホルダーとエクスライザーが勝手に現れるのか……。
戦ってる時は気にしていなかったが、なかなか便利だ。
俺は背後に飛び退くとカプセルを読み込ませた。
「変身!」
《デュアルフュージョン!ヴァルツ!ワイルドローゼス!》
《託された祈り!揺るがぬ誓い!
今こそ悲しみの雨を断ち切れ!》
カプセルを読み込ませた瞬間、分身の体が分解され、俺の体に吸収された。
支える相手がいなくなったオオメダマは地面に叩きつけられけたたましい音と共に爆煙を巻き上げる。
俺の体に打ち付けるように爆風が吹きすさぶ。
そして、αとローズの幻影が俺の体に折り重なると俺の姿はこの間手に入れたばかりの新たな姿……ワイルドローゼスへと姿を変えた。
《ヴァルツクロー!》
「はっ!!」
俺は爆煙を目眩ましに、ワイルドローゼスの高速移動で奴に肉薄するとヴァルツクローを突きつける。
「……なるほどね。
でもお前の動きはお見通しだ!」
再び頭部の針が動き出す。
奴の能力のひとつは未来予知。
当然ながら、奴もバカではない。
未来予知によりこちらの動きを予知しているのはたしか。
俺が爆煙を振り払い現れるというところまではお見通しだった訳だ。
だけど………
「だぁぁっ!!」
「っ!?」
奴がこちらの動きを予知し反撃に転じたその瞬間、俺は奴の背後に回りヴァルツクローでその背中を切り裂いた。
突然の動きの変化についてこれず直撃を受けたエクスキメラはよろけたのだ。
「ぐっ………!未来予知が外れた……!?」
「わりいな……ルーシーのお陰だ……
残念だが、もうお前は俺の動きを見極められねぇぜ!!」
体制を立て直す隙などあたえはしない。
俺は更に加速すると、奴を何度も奴の体を切り裂いた。
奴が未来予知をする度、攻撃パターンを変え、奴の不意をつく。
ルーシーのアナライズとシュミレーションの結果、ワイルドローゼスはその高速移動能力を最大に発揮することで直前の行動をキャンセルして別の行動に変更することができるのだそうな。
それを利用して今のように相手の行動によって攻撃するパターンを直前で変更し別の攻撃を放ったり、攻撃を仕掛けるのをキャンセルして、仲間を助けに行ったり……。
半ば格闘ゲームのテクニックにでもありそうな能力だが、これを現実に持ち込むことで『相手が予知した未来の先へ行ける』ようになるのだ。
これはαにもローズにもない能力。
つまりはこの姿の固有能力という訳だな。
戸惑う奴に俺は声高らかに宣言してやった。
「ちっ………!まさかこんなことが……!」
「お前がどれだけ未来を予知しても、俺はその先に行く!!」