Episode.10 LUCY
──VALZ SIDE ──
「………っ!!」
ルーシーを抱えて走り、現場に辿り着いた。
現場では勇騎さんが戦っているはずだ。
しかし俺たちふたりの目に飛び込んできたのは、俺達より先に増援に来たであろう輝と将さん……そしてここで戦っていた勇騎さんの倒れ伏す姿。
そしてそれを退屈そうに見ているキングデストロイヤーとかいうエクスキメラ。
「やぁ……戻ってきたんだ………
こいつら口ばっかで全ッッ然大したことなかったよ。
特に呼道 勇騎なんて“第二次ライダー大戦の覇者”だって聞いてたのに……
……期待はずれもいいとこだったよ」
「………っ……!」
込み上げる怒りを抑えるかのように、俺はルーシーを地面に下ろし背後に下がらせた。
奴との戦いに巻き込まないためだ。
ルーシーが下がったことを確認すると、俺はエクスライザーに手をかけ、リヒトカプセルを読み込ませた。
《リヒト!バースト!》
能力の発動を告げるガイダンスボイスと共に、全身が熱くなり、周囲の時間が遅くなる感覚に陥る。
これはヴァルツの高速移動……名付けて『フォトンダッシュ』の副次効果。
自らの体が光の速さと見紛うほどの高速移動を行うため、それに順応するべく五感が強化されるのだ。
これにより高速移動する相手を視認することも可能になる。
一度こっちの効果を活かした作戦をあの子………月音とやったっけ。
俺は一秒にも満たない刹那の時すら何時間も感じられるほどにゆっくりと動く時間の中、全く構えていないようで全く隙のない目の前の怪物を睨むとエクスライザーを変形させる。
仮面の下で滴る汗。
しきりに口の中が乾く。
だけど、ここでじっとしていても何も変わらない。
───どのみち隙がないのなら、真っ正面から行くだけだ。
《ヴァルツクロー!》
俺は武器を構えると、一段と強く地面を蹴り肉薄。
一瞬にして距離が縮まると俺は武器であるヴァルツクローを振りかざすのであった。
「………っ!!」
ルーシーを抱えて走り、現場に辿り着いた。
現場では勇騎さんが戦っているはずだ。
しかし俺たちふたりの目に飛び込んできたのは、俺達より先に増援に来たであろう輝と将さん……そしてここで戦っていた勇騎さんの倒れ伏す姿。
そしてそれを退屈そうに見ているキングデストロイヤーとかいうエクスキメラ。
「やぁ……戻ってきたんだ………
こいつら口ばっかで全ッッ然大したことなかったよ。
特に呼道 勇騎なんて“第二次ライダー大戦の覇者”だって聞いてたのに……
……期待はずれもいいとこだったよ」
「………っ……!」
込み上げる怒りを抑えるかのように、俺はルーシーを地面に下ろし背後に下がらせた。
奴との戦いに巻き込まないためだ。
ルーシーが下がったことを確認すると、俺はエクスライザーに手をかけ、リヒトカプセルを読み込ませた。
《リヒト!バースト!》
能力の発動を告げるガイダンスボイスと共に、全身が熱くなり、周囲の時間が遅くなる感覚に陥る。
これはヴァルツの高速移動……名付けて『フォトンダッシュ』の副次効果。
自らの体が光の速さと見紛うほどの高速移動を行うため、それに順応するべく五感が強化されるのだ。
これにより高速移動する相手を視認することも可能になる。
一度こっちの効果を活かした作戦をあの子………月音とやったっけ。
俺は一秒にも満たない刹那の時すら何時間も感じられるほどにゆっくりと動く時間の中、全く構えていないようで全く隙のない目の前の怪物を睨むとエクスライザーを変形させる。
仮面の下で滴る汗。
しきりに口の中が乾く。
だけど、ここでじっとしていても何も変わらない。
───どのみち隙がないのなら、真っ正面から行くだけだ。
《ヴァルツクロー!》
俺は武器を構えると、一段と強く地面を蹴り肉薄。
一瞬にして距離が縮まると俺は武器であるヴァルツクローを振りかざすのであった。