Episode.10 LUCY
「さぁて…………終わりにしよっか」
《アナザージオウ!バースト!》
時計の針を模した双刀を連結させ、薙刀のようにすると、そこに金色のエネルギーが収束する。
俺は死を覚悟し、仮面の下で目を瞑る。
見なくても分かる。
奴はこちらの様子を察したかのように、その薙刀を俺目掛けて振り下ろし……………
「………………っ!」
………………たかに見えた。
しかし、いつまで経っても痛みを感じない。
俺は恐る恐る目を開けた。
すると……………
「よう、呼道………………!
随分と………っ!
………お疲れの様子じゃねぇかッ…………!」
「将!?」
そう、いつぞやのあのキザッたらしい風来坊……赤津将。
そして将が変身するのは………『クウガ』と『ストロンガー』、二大ライダーの雷の力を宿した『クロス・ライジングチャージャー』。
クワガタとカブトムシを融合させたような角が特徴のライダーだ。
どうやら、その紫の大剣『ライジングタイタンソード』で奴の攻撃を間一髪で受け止めたようだが、あのエクスキメラの方がパワーで上回るようで、刀身に皹が入りいつ砕け散るかわからない状況だ。
「ふーん………君も来てたんだ」
「俺もいるぜッ!!」
《Energy Charge!!》
増援は将だけじゃない。
クロスの刃をへし折らんと力を込めるエクスキメラだったが、突如として乱入してきた存在に気づけばその攻撃を飛び退いて回避する。
直後、俺たちの眼前で爆発音と共に砂煙が舞い上がる。
砂煙を振り払い現れたのは…………!
「俺、参上ォ!!
………待たせたな、勇騎!!」
「バッカヤロウ………!あぶねぇよ!!」
口ではそういうものの、嬉しさが込み上げる。
この戦場に乱入してきたのは俺たちの“鉄砲玉(やんちゃボウズ)”………篠原輝。
その身に纏う鎧は玄武の力を宿した『アイン・ゲンブフォーム』。
重装甲のパワー特化形態なのだが、それにも関わらずここまでのスピードを出せるようになっているとは。
コイツの伸び代も目を見張るものがある。
「さぁて………将!勇騎!一丁一仕事といこうぜッ!!」
「「てめぇが仕切るな!このわんぱく小僧!!」」
「まったく……少しつつけばわんさか出てくる………君たちはゴキブリか何かかな?」
余裕をブッこいてられるのも今のうちだ。
何はともあれ、これで役者は揃った。
俺も立ち上がると構える。
“今の俺たちは負ける気がしねぇ”。
「ハッ……!黒光りするGだろうがなんだろうが………今の俺たちは………!」
「──それ、フラグだってわからない?」
だが、俺たちは誰一人として気づいていなかった……。
──その小さな希望すら目の前の悪魔は摘み取っていくのだと。
勝利を確信したその瞬間、その背後には敗北が忍び寄っているということを。
《アナザージオウ!バースト!》
時計の針を模した双刀を連結させ、薙刀のようにすると、そこに金色のエネルギーが収束する。
俺は死を覚悟し、仮面の下で目を瞑る。
見なくても分かる。
奴はこちらの様子を察したかのように、その薙刀を俺目掛けて振り下ろし……………
「………………っ!」
………………たかに見えた。
しかし、いつまで経っても痛みを感じない。
俺は恐る恐る目を開けた。
すると……………
「よう、呼道………………!
随分と………っ!
………お疲れの様子じゃねぇかッ…………!」
「将!?」
そう、いつぞやのあのキザッたらしい風来坊……赤津将。
そして将が変身するのは………『クウガ』と『ストロンガー』、二大ライダーの雷の力を宿した『クロス・ライジングチャージャー』。
クワガタとカブトムシを融合させたような角が特徴のライダーだ。
どうやら、その紫の大剣『ライジングタイタンソード』で奴の攻撃を間一髪で受け止めたようだが、あのエクスキメラの方がパワーで上回るようで、刀身に皹が入りいつ砕け散るかわからない状況だ。
「ふーん………君も来てたんだ」
「俺もいるぜッ!!」
《Energy Charge!!》
増援は将だけじゃない。
クロスの刃をへし折らんと力を込めるエクスキメラだったが、突如として乱入してきた存在に気づけばその攻撃を飛び退いて回避する。
直後、俺たちの眼前で爆発音と共に砂煙が舞い上がる。
砂煙を振り払い現れたのは…………!
「俺、参上ォ!!
………待たせたな、勇騎!!」
「バッカヤロウ………!あぶねぇよ!!」
口ではそういうものの、嬉しさが込み上げる。
この戦場に乱入してきたのは俺たちの“鉄砲玉(やんちゃボウズ)”………篠原輝。
その身に纏う鎧は玄武の力を宿した『アイン・ゲンブフォーム』。
重装甲のパワー特化形態なのだが、それにも関わらずここまでのスピードを出せるようになっているとは。
コイツの伸び代も目を見張るものがある。
「さぁて………将!勇騎!一丁一仕事といこうぜッ!!」
「「てめぇが仕切るな!このわんぱく小僧!!」」
「まったく……少しつつけばわんさか出てくる………君たちはゴキブリか何かかな?」
余裕をブッこいてられるのも今のうちだ。
何はともあれ、これで役者は揃った。
俺も立ち上がると構える。
“今の俺たちは負ける気がしねぇ”。
「ハッ……!黒光りするGだろうがなんだろうが………今の俺たちは………!」
「──それ、フラグだってわからない?」
だが、俺たちは誰一人として気づいていなかった……。
──その小さな希望すら目の前の悪魔は摘み取っていくのだと。
勝利を確信したその瞬間、その背後には敗北が忍び寄っているということを。