Episode.10 LUCY
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「…………で、その子誰?」
とりあえず裏口でわちゃわちゃしてても仕方ないと、俺たちはルーシーをBATTOLERに連れていくことにした。
待っていたのはアルと理緒、それからノエル。
アルは訝しげにルーシー………というか俺を見る。
「貴方、女の子になんて格好させてるの?」
「ちっげぇーーーよっ!
こんな短時間にこんなコスプレ着せれるかぁ!」
内々思ってはいたが、やはりアルの波長はふつうの人とは違うらしい。
勇騎さんが女の子アレルギーだから、必然的に俺がルーシーにきわどいコスプレを着せてるのだと思ったようだ。
「コスプレ!?これお父さんが私に着せたコスチュームですよ!?」
「…………だってさ、お父さん。女の子アレルギー治って性癖拗らせたの勇騎さん?」
「お父さん言うなっ!!
ルーシー………だっけ?今でも近くにいるだけで心臓バクバクなんだからなっ!」
「「「情けなっ!!」」」
俺とアルと理緒の言葉が重なる。
アルがここまで声を張り上げるのも珍しい…………気がする。
出会ったばかりだしあまり知らねぇけど。
「だまらっしゃい!!
俺もいきなり空から降ってきて、年頃の女の子にお父さんとか言われて混乱してるんだよぉ!!」
「それにしても………。
勇騎さん、性癖が歪んだとはいえロボット作りまくって一生独身貫くと思ってたけど、まさにその通りだったとはね………」
「違ぇわ!てか止めろ!悲しくなるから!」
何かに納得したかのようにうんうんと頷く理緒。
「………私、ノエル。よろしくね」
ここでノエルが席を立つとトテトテとルーシーのそばにやってくる。
そしてルーシーに手作りのネコ型のクッキーを手渡した。
「ありがとうございます………
私はルーシー………よろしくお願いします」
ネコ型のクッキーを受けとるとルーシーはノエルに微笑みかける。
詳しくは分からないが、ルーシーはロボット。
クッキーも食べられはしないし、それが友好のしるしだとは分からない。
でも、ルーシーは喜びを表すかのように微笑んで、ノエルの頭を撫でた。
何度も言うが、この街のヒューマギアでもここまで人間と遜色ない表情を見せたりはしない。
本当に勇騎さんがルーシーを作ったと言うのなら、明らかに技術的特異点………シンギュラリティに達している。
つまり……………彼女には“心”があるんだ。
「…………で、その子誰?」
とりあえず裏口でわちゃわちゃしてても仕方ないと、俺たちはルーシーをBATTOLERに連れていくことにした。
待っていたのはアルと理緒、それからノエル。
アルは訝しげにルーシー………というか俺を見る。
「貴方、女の子になんて格好させてるの?」
「ちっげぇーーーよっ!
こんな短時間にこんなコスプレ着せれるかぁ!」
内々思ってはいたが、やはりアルの波長はふつうの人とは違うらしい。
勇騎さんが女の子アレルギーだから、必然的に俺がルーシーにきわどいコスプレを着せてるのだと思ったようだ。
「コスプレ!?これお父さんが私に着せたコスチュームですよ!?」
「…………だってさ、お父さん。女の子アレルギー治って性癖拗らせたの勇騎さん?」
「お父さん言うなっ!!
ルーシー………だっけ?今でも近くにいるだけで心臓バクバクなんだからなっ!」
「「「情けなっ!!」」」
俺とアルと理緒の言葉が重なる。
アルがここまで声を張り上げるのも珍しい…………気がする。
出会ったばかりだしあまり知らねぇけど。
「だまらっしゃい!!
俺もいきなり空から降ってきて、年頃の女の子にお父さんとか言われて混乱してるんだよぉ!!」
「それにしても………。
勇騎さん、性癖が歪んだとはいえロボット作りまくって一生独身貫くと思ってたけど、まさにその通りだったとはね………」
「違ぇわ!てか止めろ!悲しくなるから!」
何かに納得したかのようにうんうんと頷く理緒。
「………私、ノエル。よろしくね」
ここでノエルが席を立つとトテトテとルーシーのそばにやってくる。
そしてルーシーに手作りのネコ型のクッキーを手渡した。
「ありがとうございます………
私はルーシー………よろしくお願いします」
ネコ型のクッキーを受けとるとルーシーはノエルに微笑みかける。
詳しくは分からないが、ルーシーはロボット。
クッキーも食べられはしないし、それが友好のしるしだとは分からない。
でも、ルーシーは喜びを表すかのように微笑んで、ノエルの頭を撫でた。
何度も言うが、この街のヒューマギアでもここまで人間と遜色ない表情を見せたりはしない。
本当に勇騎さんがルーシーを作ったと言うのなら、明らかに技術的特異点………シンギュラリティに達している。
つまり……………彼女には“心”があるんだ。