Episode.9 HOPE
「ッ……!甘くみるなよジニア……!」
ディスペアーサーベルを拾い上げると奴は殺気を剥き出しにしながら勢いよく地面を蹴り駆け出してくる。
……やはりコイツは素人。
殺気で威圧しながら真っ正面から突撃して、それで勝てるつもりでいやがる。
殺気で威圧できるのは自身より弱い存在のみ。
だがそもそも現実は殺気で威圧出来るような相手と戦う機会は非常に稀である。
つまり、戦士に求められるのは殺気を極限まで殺すこと。
殺気を剥き出しにしていたら動きを読まれてしまうからな。
当然コイツの動きなど手に取るようにわかる。
俺は奴の攻撃を少しだけ体を反らして回避し、僅かな隙をつくと足を引っかけ奴を地面に叩きつける。
「ぐっ……!」
「ネス、デカイことを言ってた割には大したことねぇな。
それで絶望の担い手か。
お前も薄っぺらいな。
やっぱりノゾミと同じ……いやそれ以下か」
「黙れ……!」
《HEAT!MAXIMUM-DRIVE!》
「………“クロックアップ”」
再び剣を握りしめると、ディスペアーサーベルにガイアメモリを装填。
炎を纏った刀で再び斬りかかるネス。
しかもコイツもコイツでNSでクロックアップを発動している。
そもそも『クロックアップ』とはタキオン粒子という光よりも速い物質を自らの体に循環させることで異なる時間流を自在に活動できる……という能力だそうだ。
その結果通常の時間の流れにいる俺たちには対象が加速しているように見える訳だ。
そしてネスはタキオン粒子の代わりにNS粒子を自身の体に循環させることでクロックアップを発動している。
つまり、ディスペアーというよりネス本人がクロックアップを発動しているというわけだ。
『クロックアップされたら最期、クロックアップ能力のない相手には攻撃を当てることすら出来ずに倒されてしまう』……などというが“実際に攻撃手段として用いる場合”、どうしてもクロックアップは只の高速移動術として用いることになる。
……じゃないと使っている側も攻撃を当てることが出来ないからな。
その特性を利用してクロックアップしている相手に攻撃を当てている奴が何人もいるくらいだからな。
「……だから薄っぺらいってお前」
《Chop》
かといってクロックアップ中の相手に飛び道具は当たるはずもなく、クロックアップ中の相手に攻撃を当てることは至難を極めるのは事実。
攻撃を当てられるのは、必然的に接近技となる。
奴が攻撃を紙一重でかわすと、強化された手刀を叩き込む。
当然奴の体は高速移動している関係上、慣性の法則に逆らえない。
高速移動術は、自身の身体能力の上昇にしろどれだけ異なる時間流にいようが慣性の法則により急に止まれないためどうしても普段より無駄に動くことになる。
そのため無駄にジグザグ走行をしてしまったりする……というわけだ。
当然奴もその例外には漏れない。
自ら手刀に突っ込むような形で奴の体に手刀が命中することとなった。
「ぐっ……!!」
手刀が急所に命中すると、奴はよろめき後ずさる。
これによりクロックアップも解除してしまったようだ。
ディスペアーサーベルを拾い上げると奴は殺気を剥き出しにしながら勢いよく地面を蹴り駆け出してくる。
……やはりコイツは素人。
殺気で威圧しながら真っ正面から突撃して、それで勝てるつもりでいやがる。
殺気で威圧できるのは自身より弱い存在のみ。
だがそもそも現実は殺気で威圧出来るような相手と戦う機会は非常に稀である。
つまり、戦士に求められるのは殺気を極限まで殺すこと。
殺気を剥き出しにしていたら動きを読まれてしまうからな。
当然コイツの動きなど手に取るようにわかる。
俺は奴の攻撃を少しだけ体を反らして回避し、僅かな隙をつくと足を引っかけ奴を地面に叩きつける。
「ぐっ……!」
「ネス、デカイことを言ってた割には大したことねぇな。
それで絶望の担い手か。
お前も薄っぺらいな。
やっぱりノゾミと同じ……いやそれ以下か」
「黙れ……!」
《HEAT!MAXIMUM-DRIVE!》
「………“クロックアップ”」
再び剣を握りしめると、ディスペアーサーベルにガイアメモリを装填。
炎を纏った刀で再び斬りかかるネス。
しかもコイツもコイツでNSでクロックアップを発動している。
そもそも『クロックアップ』とはタキオン粒子という光よりも速い物質を自らの体に循環させることで異なる時間流を自在に活動できる……という能力だそうだ。
その結果通常の時間の流れにいる俺たちには対象が加速しているように見える訳だ。
そしてネスはタキオン粒子の代わりにNS粒子を自身の体に循環させることでクロックアップを発動している。
つまり、ディスペアーというよりネス本人がクロックアップを発動しているというわけだ。
『クロックアップされたら最期、クロックアップ能力のない相手には攻撃を当てることすら出来ずに倒されてしまう』……などというが“実際に攻撃手段として用いる場合”、どうしてもクロックアップは只の高速移動術として用いることになる。
……じゃないと使っている側も攻撃を当てることが出来ないからな。
その特性を利用してクロックアップしている相手に攻撃を当てている奴が何人もいるくらいだからな。
「……だから薄っぺらいってお前」
《Chop》
かといってクロックアップ中の相手に飛び道具は当たるはずもなく、クロックアップ中の相手に攻撃を当てることは至難を極めるのは事実。
攻撃を当てられるのは、必然的に接近技となる。
奴が攻撃を紙一重でかわすと、強化された手刀を叩き込む。
当然奴の体は高速移動している関係上、慣性の法則に逆らえない。
高速移動術は、自身の身体能力の上昇にしろどれだけ異なる時間流にいようが慣性の法則により急に止まれないためどうしても普段より無駄に動くことになる。
そのため無駄にジグザグ走行をしてしまったりする……というわけだ。
当然奴もその例外には漏れない。
自ら手刀に突っ込むような形で奴の体に手刀が命中することとなった。
「ぐっ……!!」
手刀が急所に命中すると、奴はよろめき後ずさる。
これによりクロックアップも解除してしまったようだ。