Episode.8 Re:BUILD
───JINIA SIDE───
………さァて、ノゾミ・ナカムラはもう“語り部”すら務めるのが不可能となった。
自らの“チカラ”を制御するための龍石を自らの手で砕いたのだ。
おそらく自ら暴走することで俺と共に心中するつもりなのだろう。
全く、愚かにも程がある……。
おっと、失礼。
ここからはこの俺、ジニア・ロックディールが“語り部”を務めさせてもらう。
「………アァァァァァァァァァァァァ!!」
龍石が砕け散り、放出されたNSの光がホープを包む。
その光は奴の姿を醜く変貌させていく。
ホープのスーツを突き破るように現れたソレは黄金の翼に尾。
白銀の爪を持つ金色の腕。
そして仮面をぶち破り現れたのはノゾミの顔。
瞳は全てが赤く染まり、頬には白銀の鱗。
太古の人類がその姿を見れば、これを“悪魔”と形容するのだろう。
だが、違う。これは『龍』だ。
かつてウェズペリアで奴が起こした『龍の力の暴走』。
その時に奴の仲間がよってたかって必死に奴を止めていた。
………決意を新たにもう力を手懐けたとと思ったらコレか。
結局は龍石に頼らなければ、自らの力を制御すら出来ないのか。
全く…………ガッカリだ。
こんな奴がウェズぺリアの中核を担うライダーだとは。
「グォォォォォォォォォォ!!」
「はぁ………やっぱりコイツは何も理解してねぇな」
奴の巨大な尾が俺に迫る。
たしかにNS能力によって発現した龍の力なら、この世界でも力を維持できるさ。
何故ならばハルシオンの力の根元は……
……おっと、話し過ぎたな。
俺はあの小娘の尾を片手で受け止める。
俺でなければ当たれば即死だったろうな。
だが、残念だ………
「俺にゃ効かねぇよ………」
「ーーーーー■■■■!!!」
俺は奴が投げ捨てたリボルケインを操り、奴の右肩をリボルケインで貫く。
もはや言葉にもならない奇声をあげるノゾミ。
それにしても滑稽だ。
自らの“希望”を貫いてコレなんだからな。
「ハッ………数だけ揃えてこんな雑魚相手に苦戦してたとはな……
結局、ウェズペリアも滅ぶべくして滅んだって訳だ………」
目の前の哀れな怪物を見て、俺は少しだけ物悲しくなる。
ウェズペリアは俺の母の故郷だった場所だ。
そして、そんなウェズペリアの中核を為すライダーとして選ばれたのがこのバカ女だ。
それもあってふたりだけハルシオンの力を利用して特別に復活させたんだ。
そのひとりがセッテだ。
だが、実際こうして蓋を開けてみれば口ばかりで自分の力に自惚れ、力を振るうことに溺れてるイタくて薄っぺらいだけの小娘。
こんな奴に期待などしていなかったが、コレではあまりにも俺の母が報われん。
「………『人間が最も残酷になるとき』。
お前、その瞬間がいつか分かってるか?」
まぁ………聞こえちゃいないが一応、訪ねておくか。
俺はジュエルドライバーを外し変身を解除すると、左腕にブレスレット………『カプセルホルダー』を装着し奴に問いかける。
その問いかけが無駄なのは解っているし、期待もしてはいないけど………それでも、な。
………さァて、ノゾミ・ナカムラはもう“語り部”すら務めるのが不可能となった。
自らの“チカラ”を制御するための龍石を自らの手で砕いたのだ。
おそらく自ら暴走することで俺と共に心中するつもりなのだろう。
全く、愚かにも程がある……。
おっと、失礼。
ここからはこの俺、ジニア・ロックディールが“語り部”を務めさせてもらう。
「………アァァァァァァァァァァァァ!!」
龍石が砕け散り、放出されたNSの光がホープを包む。
その光は奴の姿を醜く変貌させていく。
ホープのスーツを突き破るように現れたソレは黄金の翼に尾。
白銀の爪を持つ金色の腕。
そして仮面をぶち破り現れたのはノゾミの顔。
瞳は全てが赤く染まり、頬には白銀の鱗。
太古の人類がその姿を見れば、これを“悪魔”と形容するのだろう。
だが、違う。これは『龍』だ。
かつてウェズペリアで奴が起こした『龍の力の暴走』。
その時に奴の仲間がよってたかって必死に奴を止めていた。
………決意を新たにもう力を手懐けたとと思ったらコレか。
結局は龍石に頼らなければ、自らの力を制御すら出来ないのか。
全く…………ガッカリだ。
こんな奴がウェズぺリアの中核を担うライダーだとは。
「グォォォォォォォォォォ!!」
「はぁ………やっぱりコイツは何も理解してねぇな」
奴の巨大な尾が俺に迫る。
たしかにNS能力によって発現した龍の力なら、この世界でも力を維持できるさ。
何故ならばハルシオンの力の根元は……
……おっと、話し過ぎたな。
俺はあの小娘の尾を片手で受け止める。
俺でなければ当たれば即死だったろうな。
だが、残念だ………
「俺にゃ効かねぇよ………」
「ーーーーー■■■■!!!」
俺は奴が投げ捨てたリボルケインを操り、奴の右肩をリボルケインで貫く。
もはや言葉にもならない奇声をあげるノゾミ。
それにしても滑稽だ。
自らの“希望”を貫いてコレなんだからな。
「ハッ………数だけ揃えてこんな雑魚相手に苦戦してたとはな……
結局、ウェズペリアも滅ぶべくして滅んだって訳だ………」
目の前の哀れな怪物を見て、俺は少しだけ物悲しくなる。
ウェズペリアは俺の母の故郷だった場所だ。
そして、そんなウェズペリアの中核を為すライダーとして選ばれたのがこのバカ女だ。
それもあってふたりだけハルシオンの力を利用して特別に復活させたんだ。
そのひとりがセッテだ。
だが、実際こうして蓋を開けてみれば口ばかりで自分の力に自惚れ、力を振るうことに溺れてるイタくて薄っぺらいだけの小娘。
こんな奴に期待などしていなかったが、コレではあまりにも俺の母が報われん。
「………『人間が最も残酷になるとき』。
お前、その瞬間がいつか分かってるか?」
まぁ………聞こえちゃいないが一応、訪ねておくか。
俺はジュエルドライバーを外し変身を解除すると、左腕にブレスレット………『カプセルホルダー』を装着し奴に問いかける。
その問いかけが無駄なのは解っているし、期待もしてはいないけど………それでも、な。