Episode.8 Re:BUILD

「っ!!よくもセッテを!!」


私はエボルトラスターを取り出すと、鞘を抜き『ウルトラマンネクサス』への変身を試みる。

無論巨大化して押し潰すわけではない。

等身大サイズでその力を行使するのだ。


だが…………エボルトラスターに宿った光は徐々に弱くなっていく。


これでは変身できない!



「な、なんで!?聖遺物も!?一体何が!?」


「………お前はバカか?

仮面ライダーの世界で『仮面ライダー以外の存在』の力が維持できる訳がないだろうが」


慌ててもうひとつの力……『聖遺物』を宿したペンダントを取り出し確認する。

しかし、本来は赤く輝く宝石が光を失い黒ずんでいた。




──今までも他の世界に行って戦ったことは多々あった。


でもこんなことははじめてだ。

まさか『仮面ライダー以外の私の力』が維持出来なくなるなんて。




「くっ………!」


奴は私には目もくれず吹っ飛ばしたセッテの方へと向かっていく。


セッテが吹っ飛ばされた場所……そこは私たちが目指していたお屋敷。


ゆっくりと奴はセッテに迫る。



「セッテに近づくな!!」


エボルトラスターは私の魔力に反応し、白と白銀に彩られた指輪へと変化する。

『イージスリング』。

私の切り札のひとつ『ホープ・イージススタイル』への変身の用いる指輪だ。




《シャバドゥビタッチヘンシーン!

シャバドゥビタッチヘンシーン!》


「変身!!」



《イージス・プリーズ……

カァァァ………カァァァァァァ!!》



白銀の光が私を包み、ホープの姿を変えてゆく。

純白の宝石を模した頭部。
白銀のボディ。
胸部のV字の赤い宝石のアーマー。


ネクサスの力を宿した私の切り札のひとつ……

『ホープ・イージススタイル』。



親友(セッテ)が変身するライダーの名前を冠するこの姿で奴を倒してやる!
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