Episode.1 VALZ
──NOEL SIDE──
「……どうしよう………」
私を迎えに来てくれた男の子……
ちゃんと名前を聞いてなかったけど大丈夫かな。
私を逃がしてくれたのに。
まだちゃんとお礼言ってないのに。
私だけ逃げて本当に良かったのかな。
……このままじゃあの人、死んじゃう。
でも、怖くて振り向けない。戻れない。
───ドンッ
後ろから聞こえる、爆発音。
それは私のすぐ後ろから聞こえた。
舞い上がった粉塵を振り払いながら現れたのは………
『───■■■■■■■■!!!』
「きゃぁぁぁっ!?」
──それは蜘蛛の姿をした怪人。
私を連れ去ったあの怪人だ。
文字通り透き通った皮膚からは内臓が脈打っている様が分かる。
そして無数の眼球が私の姿を捉えると、まるで私をこれから捕食できることを喜んでいるかのように、内臓の動きが活発になった。
『■■■■■■■■………!』
「いっ………!!」
そのあまりのおぞましさに私は派手に転んでしまう。
私の内臓も恐怖を処理できないかのように私の体の中で激しくのたうち回るのが分かる。
恐怖と共に激しく心臓が脈打ち、血液が激しく身体中を駆け巡る。
そして……恥ずかしいことに尿意を催してしまう。
ダメ………このままじゃ………!
「………こ、こないで………!!」
恐怖心をあおるように、蜘蛛の怪人は私に歩み寄る。
その鋭い牙が、その鋭い爪が月明かりに煌めく。
ダメだ………。あの人は私を逃がしてくれたのに。
このままじゃ………
「………■■■■■ーーーー!」
「………ッ………!!」
蜘蛛の怪人が腕を振り上げた瞬間、恐怖心が限界を超え、全身の筋肉が緩んでしまう。
その瞬間、プシャッと何かが弾けたかのように下腹部が濡れる不快感を感じた。
それと共に、下着の中に大量の水分が流れ出たのがわかった。
当然下着では受け止めきれず、私を中心に水溜まりを形成していく。
恥ずかしいことに………私は失禁してしまった。
パンツやスカート、靴下が濡れた不快感。
失禁したことへの恥ずかしさ。
目の前の怪物への恐怖心。
涙が溢れてくる。
でも私はそればかりで立ち上がって逃げることなんて出来ない。
私に出来たことは流れ出た尿を引きずりながら後退りすることだけ。
ごめんなさい。
貴方は……せっかく私を助けてくれたのに。
私……ノエル・ロックディールはここまでみたい。
私は泣きながら私を助けてくれた名前も知らない男の子に謝る。
そして蜘蛛の怪人が腕を振り下ろした瞬間………!
「…………ソイツに触れるなよ、蜘蛛野郎」
突風が吹き荒れ、紫と金色の光と共にナニカが私たちの間に割って入った。
「……どうしよう………」
私を迎えに来てくれた男の子……
ちゃんと名前を聞いてなかったけど大丈夫かな。
私を逃がしてくれたのに。
まだちゃんとお礼言ってないのに。
私だけ逃げて本当に良かったのかな。
……このままじゃあの人、死んじゃう。
でも、怖くて振り向けない。戻れない。
───ドンッ
後ろから聞こえる、爆発音。
それは私のすぐ後ろから聞こえた。
舞い上がった粉塵を振り払いながら現れたのは………
『───■■■■■■■■!!!』
「きゃぁぁぁっ!?」
──それは蜘蛛の姿をした怪人。
私を連れ去ったあの怪人だ。
文字通り透き通った皮膚からは内臓が脈打っている様が分かる。
そして無数の眼球が私の姿を捉えると、まるで私をこれから捕食できることを喜んでいるかのように、内臓の動きが活発になった。
『■■■■■■■■………!』
「いっ………!!」
そのあまりのおぞましさに私は派手に転んでしまう。
私の内臓も恐怖を処理できないかのように私の体の中で激しくのたうち回るのが分かる。
恐怖と共に激しく心臓が脈打ち、血液が激しく身体中を駆け巡る。
そして……恥ずかしいことに尿意を催してしまう。
ダメ………このままじゃ………!
「………こ、こないで………!!」
恐怖心をあおるように、蜘蛛の怪人は私に歩み寄る。
その鋭い牙が、その鋭い爪が月明かりに煌めく。
ダメだ………。あの人は私を逃がしてくれたのに。
このままじゃ………
「………■■■■■ーーーー!」
「………ッ………!!」
蜘蛛の怪人が腕を振り上げた瞬間、恐怖心が限界を超え、全身の筋肉が緩んでしまう。
その瞬間、プシャッと何かが弾けたかのように下腹部が濡れる不快感を感じた。
それと共に、下着の中に大量の水分が流れ出たのがわかった。
当然下着では受け止めきれず、私を中心に水溜まりを形成していく。
恥ずかしいことに………私は失禁してしまった。
パンツやスカート、靴下が濡れた不快感。
失禁したことへの恥ずかしさ。
目の前の怪物への恐怖心。
涙が溢れてくる。
でも私はそればかりで立ち上がって逃げることなんて出来ない。
私に出来たことは流れ出た尿を引きずりながら後退りすることだけ。
ごめんなさい。
貴方は……せっかく私を助けてくれたのに。
私……ノエル・ロックディールはここまでみたい。
私は泣きながら私を助けてくれた名前も知らない男の子に謝る。
そして蜘蛛の怪人が腕を振り下ろした瞬間………!
「…………ソイツに触れるなよ、蜘蛛野郎」
突風が吹き荒れ、紫と金色の光と共にナニカが私たちの間に割って入った。