「うぅっ………ノエル！」


右腕に走る痛みを堪えつつ、慌ててノエルに駆け寄る。



「ノエル………立てるか！？」


「うん………」


「建物の中に逃げて！ここは俺がひきつけるから！」


「でも貴方は………」


「いいから行けっ！」


目の前には来栖さんの横に並び立つバットファンガイアとキャンサーゾディアーツ、そして無数の戦闘員。

正直言って勝てる気がしない。

今迄下級のアンゲロスとしか戦ったことがなかったし、それになんか……2体とも恐ろしく強そうだ。

特にあのバットファンガイアって呼ばれてたあのコウモリ怪人なんてラスボスの風格漂わせちゃってるし。
　
『仮面ライダー』ってヒーローは俺達の世界でも放送されてるけど、俺はあまり真剣に観てないからわかんねぇしアレだけど、なんかヤバイってのはわかる。


だけど………



「早く行けノエル！！」


好きになった女の子を護って潔く散るのも悪くない。

もっと話とかしたかったけども。




「わかった………!」


ノエルは頷くと建物の方へと走り出す。

それを見届けると俺はベルトを装着し………



《HEY YOU！ARE YOU READY！？》


「変身！」


《OH,YEAH！CORPSE SHOW TIME！》




コルプスに変身を遂げた。