Episode.7 REUNION
「久しぶりだな………椿 勝利」
男はバイクから降りるとヘルメットを脱ぐ。
それは見知った男。
黒いミドルヘアーの髪の若い男。
しかし、どこか野性味を感じさせるワイルドな印象を受ける男。
忘れもしない。
この間出会ったばかりのアイツ!
2017年からこの時代に飛ばされてきたとか言っていたあの男!!
「毅さん!?また2017年から来たの!?」
「バーロー。ちげぇよ……。
お前にとっては数週間前だが俺にとっては5年経ってるんだよ」
「そ、そうなんだ………」
あぁ、そうだった。
血の聖誕祭知ってたし、勇騎さんたちと違ってこの人はこの世界のライダーなんだっけ。
「全く………ゆっくりローストチキンも食えやしない」
巨大な紙袋に入ったこれまた大きなローストチキンを取り出してひとかじり。
敵を前にしているのに豪快にローストチキンにかじりつくこの男の姿はまさに野獣そのもの。
………って、なんでこんな真夏にローストチキン?
どこで買った?なんで持ってる?
「ちょっと待ってな…………」
ローストチキンを紙袋に戻し、バイクのシートの上に置くと、俺の方に歩み寄り、蜘蛛の巣を掴む。
その瞬間、蜘蛛の巣は焼けただれていき、あっという間に燃え尽き、脱出することができた。
毅さんのライダーのモチーフから考えて、この力はニホンミツバチの群れが発する発熱を再現したものだろうか。
「あ、ありがと…………助かった」
「ま、いいってことよ。
さぁ………行こうぜ、勝利!」
「あぁ………!」
俺は毅さんの隣に並び立つ。
野獣のごときガタイの良さを誇る体格は威圧感と同時に頼もしさすら感じさせてくれる。
そして、獅子の顔を模したベルトが毅さんの腰に出現すると毅さんは構えをとる。
古風ながらも力強い………これぞ『変身』の儀式だ。
「ハァァッ!!
ライダァァァァァァ……変っ身ッッ!!
トォォァァッ!!」
巻き起こる暴風と共に、毅さんは天空へ舞い上がる。
毅さんのベルトから放たれる極彩色の眩い光。
それら全てが毅さんを“真の姿”へと変えた。
ありとあらゆる動物の要素を兼ね備える合成獣。
そして動物たちの王とも言うべき姿。
───俺が名前を言ってしまうのは無粋だろう。
桐山毅さん本人の口からその名を名乗って貰おうか。
「天が呼んだ!地が呼んだッ!!仮面ライダー!アァァニマルッッ!!」
力強い名乗り。
力強い決めポーズ。
ここまで愚直に、ここまで真っ直ぐにヒーローであることに拘っている男もそうそういない。
ヒーロー好きの仲間には仮面ライダーアイン……篠原輝もいるが、その気合いの入りようは輝以上だ。
ここまで振り切ってやってくれるとこちらも好感を持ってしまう。
──なんていうか、思わず真似したくなってしまう。
「俺色に染めるぜ、世界!仮面ライダー!ヴァルツッッ!!」
ついつい腕をブンブン降ってポーズを決めてしまう。
なんだろう、俺もこういうのやってみたかったのかな?
男はバイクから降りるとヘルメットを脱ぐ。
それは見知った男。
黒いミドルヘアーの髪の若い男。
しかし、どこか野性味を感じさせるワイルドな印象を受ける男。
忘れもしない。
この間出会ったばかりのアイツ!
2017年からこの時代に飛ばされてきたとか言っていたあの男!!
「毅さん!?また2017年から来たの!?」
「バーロー。ちげぇよ……。
お前にとっては数週間前だが俺にとっては5年経ってるんだよ」
「そ、そうなんだ………」
あぁ、そうだった。
血の聖誕祭知ってたし、勇騎さんたちと違ってこの人はこの世界のライダーなんだっけ。
「全く………ゆっくりローストチキンも食えやしない」
巨大な紙袋に入ったこれまた大きなローストチキンを取り出してひとかじり。
敵を前にしているのに豪快にローストチキンにかじりつくこの男の姿はまさに野獣そのもの。
………って、なんでこんな真夏にローストチキン?
どこで買った?なんで持ってる?
「ちょっと待ってな…………」
ローストチキンを紙袋に戻し、バイクのシートの上に置くと、俺の方に歩み寄り、蜘蛛の巣を掴む。
その瞬間、蜘蛛の巣は焼けただれていき、あっという間に燃え尽き、脱出することができた。
毅さんのライダーのモチーフから考えて、この力はニホンミツバチの群れが発する発熱を再現したものだろうか。
「あ、ありがと…………助かった」
「ま、いいってことよ。
さぁ………行こうぜ、勝利!」
「あぁ………!」
俺は毅さんの隣に並び立つ。
野獣のごときガタイの良さを誇る体格は威圧感と同時に頼もしさすら感じさせてくれる。
そして、獅子の顔を模したベルトが毅さんの腰に出現すると毅さんは構えをとる。
古風ながらも力強い………これぞ『変身』の儀式だ。
「ハァァッ!!
ライダァァァァァァ……変っ身ッッ!!
トォォァァッ!!」
巻き起こる暴風と共に、毅さんは天空へ舞い上がる。
毅さんのベルトから放たれる極彩色の眩い光。
それら全てが毅さんを“真の姿”へと変えた。
ありとあらゆる動物の要素を兼ね備える合成獣。
そして動物たちの王とも言うべき姿。
───俺が名前を言ってしまうのは無粋だろう。
桐山毅さん本人の口からその名を名乗って貰おうか。
「天が呼んだ!地が呼んだッ!!仮面ライダー!アァァニマルッッ!!」
力強い名乗り。
力強い決めポーズ。
ここまで愚直に、ここまで真っ直ぐにヒーローであることに拘っている男もそうそういない。
ヒーロー好きの仲間には仮面ライダーアイン……篠原輝もいるが、その気合いの入りようは輝以上だ。
ここまで振り切ってやってくれるとこちらも好感を持ってしまう。
──なんていうか、思わず真似したくなってしまう。
「俺色に染めるぜ、世界!仮面ライダー!ヴァルツッッ!!」
ついつい腕をブンブン降ってポーズを決めてしまう。
なんだろう、俺もこういうのやってみたかったのかな?