Episode.7 REUNION

「ぐぉぉぉっ!?」


蹴りを受けて吹っ飛ばされるスパイダーマッ。

近くにいた戦闘員たちをも巻き込んで吹っ飛ばす。


その様はヴァルツの蹴りの凄まじさを物語っている。



「なんかよくわかんねーけど………一気に決めさせてもらうっ…………!」



「スパイダーストリングスッッ!!マッッ!!!」



俺がカプセルを起動しようとすると、スパイダーマッは再び蜘蛛の糸を飛ばす。


空間を切り裂き、迫る糸。

しかし、流石に同じ攻撃は何度も喰らいはしない。




「バカのひとつおぼえかよっ!」


「………どうかな!?」


たしかにそのスピードは速いが回避出来ないほどではない。


飛び退き回避しようとするも………




「なっ!?」


突如放たれた糸がネット状に展開。

さながら蜘蛛の糸のようになり俺の体を覆う。



「ッ……!嘘だろ!?」


突然の事に対処できず、蜘蛛の巣に囚われてしまった。

しかもこの糸、まるでトリモチのように体に貼り付いてとれやしない。



「はーっはっはっはっ!どうだ!スパイダーマッ特製のスパイダーストリングスは!!」


「グッ………!」


力任せに必死に糸からの脱出を目論むも、糸の強度というより、このトリモチのような粘り気のおかけで脱出が出来やしない。

そして動けば動くほど身動きもとれなくなっていく。



「これで終わりだ仮面ライダァァァァァ!!!」


スパイダーマッは駆け出すと身動きをとれない俺に対し、必殺のキックを放とうと跳躍。


そして空中で一回転し、右脚にエネルギーを蓄積させると右脚をつき出す。



これは俺たちでいうところのライダーキックというやつだろうか。


イヤイヤイヤ!ダーマはライダーキックなんかやらないから!!


そんなことを思ってる間にも奴のキックは迫る。





「くっ………!」




───諦めかけた瞬間だった。



ドォォォォォン!!




「マァァァァァァァァァァァ!!!」



突然何かが俺の眼前を横切ったと思うとスパイダーマッの体がおもいっきり吹っ飛ばされる。


スパイダーマッの体は地面を3回ほどバウンドし、地面を転がった。




「あ、あなたは…………!」


目の前にはバイク、そしてヘルメットを被った男。



この男の正体は…………!
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