Episode.7 REUNION
「待っていたぞォ仮面ライダー!」
「っ…………!」
こいつら俺が仮面ライダーだって知っている。
一体、何者なんだ…………?
気を取り直して、構えて辺りを見回すと戦闘員……という奴だろうか。
これまた全身黒タイツでガスマスクのような仮面をつけた連中が俺を取り囲んでいた。
「乳尖り屋……じゃなくて“ジェネシスコーポレーション”の無念は俺が晴らすっ!!」
「ジェネシスコーポレーション!?」
“ジェネシスコーポレーション”。
姫矢グループと並んで巨大“だった”企業。
関東から関西へと拠点を移し、関西圏を中心に発展した姫矢グループに対し、ジェネシスコーポレーションは主に関東圏で勢力を伸ばしていた。
どちらかと言えばジェネシスコーポレーションの方が勢力は姫矢より上だったと思う。
だけど、血の聖誕祭の翌年のクリスマスに『カオス』なる人工生物を暴走させて何万人もの人間を虐殺したのだそうだ。
この事件は『地獄聖夜』なんて呼ばれてる。
それからジェネシスコーポレーション役員一同は自分たちが実際に起こした『地獄聖夜』どころかその前の年の『血の聖誕祭』の犯人にまで祭り上げられ、マスコミを中心に叩かれた。
更に指導者を失ったジェネシスコーポレーションは姫矢コーポレーションに買収され、自身を脅かす存在がいなくなった姫矢は更に勢力を拡大させ……
今では、あらゆる企業を飲み込み世界を支配していると言っても過言ではないほどの企業に成長している。
だがお膝元の姫矢市が大打撃を受けたというのに、同じようにガタガタになっていたとはいえ、あの時期にジェネシスコーポレーションを買収してあっという間に姫矢市を復興させているなんて普通ではあり得ない。
正直、凄く怪しいのだけども俺たち災害を受けた市民にとってはそんなことどうでもよかったのだ。
ただ、『血の聖誕祭』だとか『地獄聖夜』だとか。
様々な『災害』のせいで日本の人口がかなり減っているのは事実。
少なくとも首都・東京も1999年の7月に似たような災害に見舞われたらしく、今ではその力を失いこの姫矢が“影の首都”となっている。
ちなみに俺も地獄聖夜なんて災害が起こっていたことは、生活にゆとりが出来てから初めて知った事だから詳しいことは分からない。
でも、あの時期のことは……
………正直、思い出したくはない。
……おっと、今は物思いにふけってる場合じゃないよね。
「トアァァ……あ、あれ?
……あっ、アッーーーーーー!!!」
この『スパイダーマッ』と名乗る怪人…………かっこよくポーズを決めたのはいいのだけど、こちらに向かってジャンプしようとする。
しかし、足を滑らせそのままスロープの後ろ………つまり屋上から一階へ真っ逆さまに落ちてしまう。
「え、えぇ………」
「スパイダーマン様ァァァァ!!」
「違う!私は服臭に萌える男!スパイダーマッ!だ!!
何度間違えれば気が済むのだ!許せるッッ!!」
「申し訳ございませんっ!スパイダーマッ様!」
珍妙な会話劇を繰り広げながら部下の戦闘員に助けられつつも、屋上へ這い上がってくるスパイダーマッ。
ていうか『復讐』じゃなくて『服臭』なのね。
何度も言うが……こいつら、本当になんなんだろう………。
「っ…………!」
こいつら俺が仮面ライダーだって知っている。
一体、何者なんだ…………?
気を取り直して、構えて辺りを見回すと戦闘員……という奴だろうか。
これまた全身黒タイツでガスマスクのような仮面をつけた連中が俺を取り囲んでいた。
「乳尖り屋……じゃなくて“ジェネシスコーポレーション”の無念は俺が晴らすっ!!」
「ジェネシスコーポレーション!?」
“ジェネシスコーポレーション”。
姫矢グループと並んで巨大“だった”企業。
関東から関西へと拠点を移し、関西圏を中心に発展した姫矢グループに対し、ジェネシスコーポレーションは主に関東圏で勢力を伸ばしていた。
どちらかと言えばジェネシスコーポレーションの方が勢力は姫矢より上だったと思う。
だけど、血の聖誕祭の翌年のクリスマスに『カオス』なる人工生物を暴走させて何万人もの人間を虐殺したのだそうだ。
この事件は『地獄聖夜』なんて呼ばれてる。
それからジェネシスコーポレーション役員一同は自分たちが実際に起こした『地獄聖夜』どころかその前の年の『血の聖誕祭』の犯人にまで祭り上げられ、マスコミを中心に叩かれた。
更に指導者を失ったジェネシスコーポレーションは姫矢コーポレーションに買収され、自身を脅かす存在がいなくなった姫矢は更に勢力を拡大させ……
今では、あらゆる企業を飲み込み世界を支配していると言っても過言ではないほどの企業に成長している。
だがお膝元の姫矢市が大打撃を受けたというのに、同じようにガタガタになっていたとはいえ、あの時期にジェネシスコーポレーションを買収してあっという間に姫矢市を復興させているなんて普通ではあり得ない。
正直、凄く怪しいのだけども俺たち災害を受けた市民にとってはそんなことどうでもよかったのだ。
ただ、『血の聖誕祭』だとか『地獄聖夜』だとか。
様々な『災害』のせいで日本の人口がかなり減っているのは事実。
少なくとも首都・東京も1999年の7月に似たような災害に見舞われたらしく、今ではその力を失いこの姫矢が“影の首都”となっている。
ちなみに俺も地獄聖夜なんて災害が起こっていたことは、生活にゆとりが出来てから初めて知った事だから詳しいことは分からない。
でも、あの時期のことは……
………正直、思い出したくはない。
……おっと、今は物思いにふけってる場合じゃないよね。
「トアァァ……あ、あれ?
……あっ、アッーーーーーー!!!」
この『スパイダーマッ』と名乗る怪人…………かっこよくポーズを決めたのはいいのだけど、こちらに向かってジャンプしようとする。
しかし、足を滑らせそのままスロープの後ろ………つまり屋上から一階へ真っ逆さまに落ちてしまう。
「え、えぇ………」
「スパイダーマン様ァァァァ!!」
「違う!私は服臭に萌える男!スパイダーマッ!だ!!
何度間違えれば気が済むのだ!許せるッッ!!」
「申し訳ございませんっ!スパイダーマッ様!」
珍妙な会話劇を繰り広げながら部下の戦闘員に助けられつつも、屋上へ這い上がってくるスパイダーマッ。
ていうか『復讐』じゃなくて『服臭』なのね。
何度も言うが……こいつら、本当になんなんだろう………。