Episode.7 REUNION

「それにしても……やっぱり広いな、ここ」


裏口から店の外に出て階段を昇ると踊り場に出る。

この喫茶店『BATTOLER』は古びた小さなアパートの中にある。

正式に言うと、一階の2部屋を繋げて改装し喫茶店としたようなのだ。


そして、BATTOLERで働いている勇騎さんたちがここのアパートで住み込みで働いているといった感じだ。


アパートのオーナー兼マスターは開業医が本業の人らしいけど、なんとかして俺たちも住まわせて貰えないかなぁ?


……なーんて思いながら、俺はノエルの部屋の前まで来る。




「………ちょっと待ってよ」


さすがに好きな女の子に会うんだ。

身だしなみの最終チェックは済ませなきゃ。

俺は手鏡を取り出すと身だしなみをしっかり整える。


チェックを終え、手鏡をしまうとインターホンをおす。


………虚しく鳴り響くインターホン。




「ノエルー?」


ノックして声をかけるが返事がない。


え?もしかして本当に倒れてるってことないよね?


俺はドアノブをひねるとドアをあける。


鍵はかかってなかった。

それが更に不安を加速させる。




「ノエルッ!!」


靴を脱ぎ捨て慌てて部屋に駆け込む。


倒れてたらどうしよう。
あの子、そういうところに無頓着そうだもんなぁ。


しかし……………




「かつと…………し……………」


「…………Aoh…」


結論から言おう。ノエルは元気だ。


しかも涼しい部屋にいました。



でも…………その格好は……………




「あ……………あはぁ…………あははは…………」



ほんのり髪が濡れていることから風呂上がりなのだろう。

下着姿で、しかもブラはつける前。



勇騎さんが見てたら卒倒モンだ。



ホント、俺でよかったね。


見たのが俺でよかったね。


うん、最高だ。



神様ありがとう!!
5/35ページ
スキ