Episode.7 REUNION

───2022年・8月3日。


「ルォォォストチキンから再び改造手術を受け!

バードマン改めチキンマンとなったぞォォーーーー!!」


「おぉーっと!!」


───あれから5年。

俺が“異形の者”として生まれ変わり、“奴ら”と戦って世界を救って……。


あれから俺は“奴ら”……『ジェネシスコーポレーション』の残党や、見慣れない怪物たちと戦いながら俺が想いを託し、未来に繋げた“アイツ”に会うべく旅を続けていた。



そしてやっとあの街と看板が見えてきた。




そう………“姫矢市”。



初めて飛ばされた時はどこか分からなかったし、一人で探しまわって迷子になった挙げ句、仲間たちに聞いてみたらみんな口を揃えて『有名な街じゃないか』と言いやがる!



お陰さまで俺一人で探し回った苦労が水の泡になったが今年の夏、ようやく場所が分かった。





………姫矢市って北陸にあったのね。





だが、目の前には怪人。奴らの残党の改造人間。


たしかいつしか戦った………『バードマン』に似ているが…………。

あのときはローストチキンにしてやったんだっけ。



だが、懐かしんでる場合じゃねぇな!




「………“誰がやったかは知らないけど”、見過ごせないな!」


本当に“誰がやったかは知らない”が……最近、再生怪人やジェネシスコーポレーションの残党だけではなく、目の前のコイツのように再改造された改造人間たちが起こす事件が増えてやがる。


それも、姫矢グループ傘下の企業のひとつ『姫矢コーポレーション』にジェネシスコーポレーションが買収された辺りからだ。



まさかとは思いつつ調べて見たけど未だに証拠が出ない。


その調査も兼ねて、姫矢市に来たってのもある。



だが……行く手を阻むかのように現れた改造人間を見て俺の長年の勘がこう告げるのだ。



『この街には何かある』と。




「ッ…………!」


力を込めると共に腰に現れる獅子の顔を模した『ベルト』。

そして古風ながらも気合いを入れるべく取る『変身ポーズ』。


………そして何度も叫んできた『お馴染みの言葉』。



「変身!!」


それらの全てが俺の姿を変えて行く。

巻き起こる暴風は目の前の改造人間を寄せ付けぬよう、その動きを阻む。



「………ふぅ。
また変身することになるとはな………。」


やがて暴風が止むと俺の姿は……


鳥のように鋭く涙腺の垂れた黄色い複眼。
獅子の鬣を思わせる束ねられた触覚。
虎を思わせる爪とゴリラを思わせる強靭な肉体。
しなやかでありながらどっしりとした昆虫の足。


それは、あらゆる”動物“を混成させた異形の姿。

合成獣……キメラとも言うべき姿。



俺もまた異形の改造人間。
だが………英雄、“仮面ライダー”だ。



「空が呼んだッ!地が呼んだッ!

仮面ライダー!アニマルッッ!!」



申し遅れた。俺の名は桐山 毅(きりやま つよし)。

またの名を仮面ライダーアニマルだ!
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