Episode.6 RAINY
「ふたりとも、力を貸してくれ……!」
《リベル!》《アイン!》
俺はエクスライザーを叩きつけるようにカプセルホルダーのスイッチを押した。
するとローズとαのカプセルが挿入されているホルダーが更に展開し、もう二本カプセルを装填できるスペースが現れる。
どうやらこのカプセルホルダーは最大4本までカプセルを挿入出来るようだ。
そこで俺は迷わずにリベルとアインのカプセルを装填した。
「させるか!」
《スタッグハードスマッシュ》
「「こっちの台詞だ!」」
なにかを悟ったのか奴はすかさず両腕に刃を生成すると俺目掛けて刃を振り下ろした。
やはり間合いが近いためロケットミサイルとしては使ってこないか。
当然それも狙いのうちだ。
奴の腕に生成された刃を俺が蹴りで弾き、αが奴を羽交い締めにした所で俺は4本のカプセルを一気に読み込ませた。
エクスライザーに収束する未だかつてないほどのエネルギーの奔流。
しかし、これを使うのは俺ではない。
あくまでも今回、俺とアルは“引き立て役”。
主役は彼女をおいて他にはない。
「……お前が決めるんだ………!
理緒ォォォォォォーーーーー!!!」
《アメイジング!ライダーシンドローム!!》
──そう。主役は理緒。
またの名を仮面ライダーローズ。
既に上空に飛び上がっていたローズ。
俺はそんな彼女にエクスライザーを向け膨大な量のエネルギーを射出する。
こちらの意図を理解したローズはそのエネルギーを全身で受け止めた。
「行って……理緒……!貴女自身のために……!」
「邪魔だ!離しやがれ!!」
「絶対にノー……!断じて否ッ……!」
何度も何度も振り払われそうになるも、αは必死に踏ん張る。
足止めはほんの少しだけでいい。
──この一撃で終わるのだから。
「オォォォォォォォォォーーー!!!」
ローズの全身が眩い光を放つ。
そして上空で更に勢いをつけ、右足を突き出すと一気に急降下。
自らの体を巨大な槍とし放つのは、悪鬼を滅殺する最大最強の一撃。
──仮面ライダーの伝家の宝刀である必殺の一撃だ。
「ライダァァァァァーーー!
キィィィィィィィィィィィィィィィィックッ!!」
「ッッッ!!!」
大気を震わせるほどの爆発音。
一瞬にして俺たちの全身に叩きつけられる衝撃波。
それらすべてがその一撃の破壊力を物語る。
そして……その凄まじき一撃は正確に目の前の悪鬼の体……それも先ほど傷をつけた右肩に叩きつけられたのだ。
「くっ……そォォォォォッ!」
「………ッ!理緒……!」
αも高速移動で一瞬にして奴から離れるも、ローズのライダーキックの衝撃波に吹き飛ばされそうになっている。
俺はαの体を支えながら自身も吹き飛ばされないように必死で踏ん張った。
「「理緒ーーーーー!!行けーーーーーーーーーー!!」」
俺とアルの声が重なる。
怪人として力を手に入れ、劣等感や罪悪感を抱えながら戦ってきた少女が今、仮面ライダーになろうとしている。
彼女の涙を受け止めた俺も……
アルに至っては俺よりもずっと先に彼女がずっと一人で戦ってきたことを知っている。
だから、自然に理緒へのエールにも力が入ってしまう。
寡黙なアルが声の限り叫んでいるんだ。
──そうだよ。
とっくに理緒は……仮面ライダーとして認められている。
だからローズのカプセルも目の前のアイツが使う怪人カプセルではなく、ライダーカプセルとなったんだ。
だから………勝ってくれ。
理緒自身のために。
想いを託してくれた大切な人の想いを繋いでいくために。
そんな俺たちの想いに応えるかのように理緒の……ローズの蹴りの威力は増していく。
そして……………
「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーー!!!」
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
ローズ……理緒の渾身の一撃に耐えきれなくなり、奴の体が彼方へ吹っ飛ばされていく。
奴の体は地面に数回バウンドした後、アスファルトを大きく抉りながら地面に叩きつけられた。
奴の体から迸る火花。
それは目の前の悪鬼の敗北を意味していた。
「ハハッ………ハハハハハハハッ…………!
……最高だぜお前ら………!!」
よろめきながら立ち上がるも奴の体は既に限界を超えていた。
称賛の言葉を吐くと共に奴は地面へ倒れ伏した。
その瞬間閃光が迸り、爆風が空気を揺らした。
こうして……閃光と爆炎と共に暴食を極めた悪鬼はたしかに撲滅された。
そこに残っていたのは、未だちらつく炎となんともスッキリした顔で寝息をたてる男の姿だけであった。
《リベル!》《アイン!》
俺はエクスライザーを叩きつけるようにカプセルホルダーのスイッチを押した。
するとローズとαのカプセルが挿入されているホルダーが更に展開し、もう二本カプセルを装填できるスペースが現れる。
どうやらこのカプセルホルダーは最大4本までカプセルを挿入出来るようだ。
そこで俺は迷わずにリベルとアインのカプセルを装填した。
「させるか!」
《スタッグハードスマッシュ》
「「こっちの台詞だ!」」
なにかを悟ったのか奴はすかさず両腕に刃を生成すると俺目掛けて刃を振り下ろした。
やはり間合いが近いためロケットミサイルとしては使ってこないか。
当然それも狙いのうちだ。
奴の腕に生成された刃を俺が蹴りで弾き、αが奴を羽交い締めにした所で俺は4本のカプセルを一気に読み込ませた。
エクスライザーに収束する未だかつてないほどのエネルギーの奔流。
しかし、これを使うのは俺ではない。
あくまでも今回、俺とアルは“引き立て役”。
主役は彼女をおいて他にはない。
「……お前が決めるんだ………!
理緒ォォォォォォーーーーー!!!」
《アメイジング!ライダーシンドローム!!》
──そう。主役は理緒。
またの名を仮面ライダーローズ。
既に上空に飛び上がっていたローズ。
俺はそんな彼女にエクスライザーを向け膨大な量のエネルギーを射出する。
こちらの意図を理解したローズはそのエネルギーを全身で受け止めた。
「行って……理緒……!貴女自身のために……!」
「邪魔だ!離しやがれ!!」
「絶対にノー……!断じて否ッ……!」
何度も何度も振り払われそうになるも、αは必死に踏ん張る。
足止めはほんの少しだけでいい。
──この一撃で終わるのだから。
「オォォォォォォォォォーーー!!!」
ローズの全身が眩い光を放つ。
そして上空で更に勢いをつけ、右足を突き出すと一気に急降下。
自らの体を巨大な槍とし放つのは、悪鬼を滅殺する最大最強の一撃。
──仮面ライダーの伝家の宝刀である必殺の一撃だ。
「ライダァァァァァーーー!
キィィィィィィィィィィィィィィィィックッ!!」
「ッッッ!!!」
大気を震わせるほどの爆発音。
一瞬にして俺たちの全身に叩きつけられる衝撃波。
それらすべてがその一撃の破壊力を物語る。
そして……その凄まじき一撃は正確に目の前の悪鬼の体……それも先ほど傷をつけた右肩に叩きつけられたのだ。
「くっ……そォォォォォッ!」
「………ッ!理緒……!」
αも高速移動で一瞬にして奴から離れるも、ローズのライダーキックの衝撃波に吹き飛ばされそうになっている。
俺はαの体を支えながら自身も吹き飛ばされないように必死で踏ん張った。
「「理緒ーーーーー!!行けーーーーーーーーーー!!」」
俺とアルの声が重なる。
怪人として力を手に入れ、劣等感や罪悪感を抱えながら戦ってきた少女が今、仮面ライダーになろうとしている。
彼女の涙を受け止めた俺も……
アルに至っては俺よりもずっと先に彼女がずっと一人で戦ってきたことを知っている。
だから、自然に理緒へのエールにも力が入ってしまう。
寡黙なアルが声の限り叫んでいるんだ。
──そうだよ。
とっくに理緒は……仮面ライダーとして認められている。
だからローズのカプセルも目の前のアイツが使う怪人カプセルではなく、ライダーカプセルとなったんだ。
だから………勝ってくれ。
理緒自身のために。
想いを託してくれた大切な人の想いを繋いでいくために。
そんな俺たちの想いに応えるかのように理緒の……ローズの蹴りの威力は増していく。
そして……………
「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーー!!!」
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
ローズ……理緒の渾身の一撃に耐えきれなくなり、奴の体が彼方へ吹っ飛ばされていく。
奴の体は地面に数回バウンドした後、アスファルトを大きく抉りながら地面に叩きつけられた。
奴の体から迸る火花。
それは目の前の悪鬼の敗北を意味していた。
「ハハッ………ハハハハハハハッ…………!
……最高だぜお前ら………!!」
よろめきながら立ち上がるも奴の体は既に限界を超えていた。
称賛の言葉を吐くと共に奴は地面へ倒れ伏した。
その瞬間閃光が迸り、爆風が空気を揺らした。
こうして……閃光と爆炎と共に暴食を極めた悪鬼はたしかに撲滅された。
そこに残っていたのは、未だちらつく炎となんともスッキリした顔で寝息をたてる男の姿だけであった。