Episode.6 RAINY

「っ!!」


《ドゥンケル!バースト!》


飛んできたロケットクローを黒いバリアにより防ぐ。
ロケットクローは牽制用の武装に過ぎないのかそこまでの威力はない。

それもその筈。
そもそもアイツはロケットクローで俺たちを仕留めようとは考えてなかったのだ。



「「させるか!」」


しかしそんなことなど知らずに俺が攻撃を防いでいる間に駆け出し、拳を放つアインとクロス。



《パールシェルファンガイア》


ステンドグラスを模した鎧に先ほど捕食したばかりのあの桃色の怪人……パールシェルファンガイアの姿が映し出される。


俺たち3人の背後を取るように配置される真珠を模した弾丸。




「「「なっ………!?」」」


一瞬のことでなにがなんだか分からず俺たち三人は真珠の弾丸の一斉掃射を喰らってしまう。



「がはっ……!」


当然俺も全面にバリアを張っていたこともあり対応できずに真珠の弾丸を喰らってしまった。
弾丸をモロにくらうと片膝をついてしまう。

昨日の通りすがりの仮面ライダーとの戦いでの傷も全然治っておらず、この一撃だけでも意識が途切れそうになる。



「まだまだ行くぞコラ……!」


《スタッグハードスマッシュ》


しかし、目の前の敵は待ってはくれない。

ステンドグラスを模した鎧にはまた別の怪人が映し出された。
青いクワガタみたいな怪人だった。

その瞬間、奴の両手首の装甲から突き出たのは鋭利な刃。


奴はすぐさま両手を突き出す。

両腕の指から生える爪も更に長くなった。
これはロケットクロー射出の合図だ。


まさか……!!



「消し飛べェェ!!」


両手の刃とロケットクローがミサイルのように勢いよく射出される。

ロケットクローのスピードも先ほどより上がっている。

だが、問題は射出された刃の方。

ロケットクローならぬロケットブレードはロケットクローのそれとは質量が雲泥の差であり、その切れ味も相当なものだろう。

こんなもの防ぎ切れない。
当たったら確実に死ぬ。


しかし、回避しようにも俺の反応は遅れてしまう。



このままじゃ……直撃だ!




「椿っ!!」


《クロスライド ライジングチャージャー》


ここでクロスが俺たちの間に割って入り、クウガとストロンガーのアンプルでフォームチェンジ。

複眼が紫になり装甲を強化しつつ前面に放電することで奴の攻撃を防ぐ。

ライジングチャージャーの電撃を応用し、電磁バリアを展開することで奴の攻撃に耐えるという算段だ。


現にそれで強化されたロケットクローは防ぐことには成功した。

しかし………







「将さん!」


「将!」





「グッ………ガハッ…………!」


将さん……クロス・ライジングチャージャーの体を貫く二本の刃。

ロケットクローと共に打ち出されたロケットブレードだ。


ロケットクローは防げたものの、ロケットブレードまでは防げなかったのだ。
37/45ページ
スキ