Episode.6 RAINY
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俺はこの間拾ったわんこに変形できるバイク……ヒメに乗り現場まで直行した。
BATTLERからは思いの外離れていたが、輝によるとどうやらSNSで今現在怪人同士の戦いが行われているのを知ったようなのだ。
なるほど……とも思ったが、あまり距離が離れているといつどこで戦いが行われているかわかんねぇ。
SNSも現代じゃ重要な情報収集ツールなんだな……と改めて思ったり。
「助けてっ!助け………ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「………っ!?」
現場にたどり着くと眼前に飛びこんできたのは怪人が他の怪人を共食いしている光景だった。
左肩が胸まで大きく裂け、巨大な怪物の口のようになると桃色の怪人を文字通り捕食している。
バリバリという骨が砕ける音と、あの怪人の血液だろうか……真っ青な飛沫が飛び散り、桃色の怪人は奴の口の中へと消えていった。
残ったものはドライバーの残骸らしき破片と、共食いした不気味な怪人。
奴の左腕にはヴァルツと同じようにカプセルホルダーが巻かれている。
どうやらコイツもエクスキメラのようだ。
「これで、全員喰ったし仮眠と………
…………あぁ?なんだお前ら?
あのガキ共の仲間か?」
「ガキ共……?そうかアイツらが……!」
さっき喰われたのがバンディットアローのメンバーがジュエルドライバーで変身した怪人って訳か。
勇騎さんの話と奴の言葉を聞く限り既にバンディットアローは全滅したと考えるべきだろう。
……くそっ、自分の実力もわきまえずにむやみやたらと喧嘩を売るからこんなことになるんだろうが。
俺はやり場のない怒りに震えた手でカプセルを握る。
「ずいぶんド派手なことになってんじゃねぇか?えぇ?」
「将さん!?」
「おせぇっての」
輝が呼んだのか、こないだ助けてくれたあの風来坊……将さんも現場に駆けつけ俺の隣に並び立った。
──この3人なら負ける気がしない!
「行くぞ二人とも!」
「「おう!」」
《リヒト!》《ドゥンケル!》
《仮面ライダー1号》《仮面ライダーダブル》
《Loading……》
俺はカプセルを、将さんはアンプルを、そして輝はカードをそれぞれ構え……
「「「変身!」」」
《今こそ立ち上がれ最強のライダー!》
《クロスライド・ダブルサイクロン!》
《Change:Ein!》
眩い光とやかましいガイダンスボイス。
それらが収まると共に並び立つのは3人の戦士たち。
ヴァルツ、アイン、クロス……。
俺はともかく、アインとクロスは数々の戦線を突破してきた猛者たちだ。
「そういや旦那に頼まれてたんだった………」
俺たち3人のうちクロスを見やると目の前の怪物は一瞬にして距離を詰め、
「ッ!!」
「てめぇを始末しろってなァァ!!」
──奴の強靭な肉体から放たれる重い拳。
拳はクロス目掛けて放たれる。
──言った側から俺もアインも全く反応出来なかった。
しかし………
「グッ……!」
クロスはその拳を両手を交差することで防いで見せた。
致命傷こそ避けられたものの、拳の威力に大きく後退させられた。
アスファルトの地面とクロスのスーツの靴裏が擦れ煙が舞い上がる。
摩擦熱でアスファルトに染み込んでいた雨水が蒸発し、蒸発した雨水特有の臭いとアスファルトが焼け焦げた臭いとが混ざりあい筆舌に尽くしがたい不快な臭いがたちこめ、鼻腔をくすぐった。
「お前は……少しくらい楽しませろよなァァ!」
それでも目の前の怪人の攻撃はとどまることを知らない。
今度はたち3人目掛けて両腕の爪を発射する。
ミサイルのように迫る爪……もといロケットクロー。
あまりにも激しい地獄のような戦いは、こうして幕を開けたのであった。
俺はこの間拾ったわんこに変形できるバイク……ヒメに乗り現場まで直行した。
BATTLERからは思いの外離れていたが、輝によるとどうやらSNSで今現在怪人同士の戦いが行われているのを知ったようなのだ。
なるほど……とも思ったが、あまり距離が離れているといつどこで戦いが行われているかわかんねぇ。
SNSも現代じゃ重要な情報収集ツールなんだな……と改めて思ったり。
「助けてっ!助け………ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「………っ!?」
現場にたどり着くと眼前に飛びこんできたのは怪人が他の怪人を共食いしている光景だった。
左肩が胸まで大きく裂け、巨大な怪物の口のようになると桃色の怪人を文字通り捕食している。
バリバリという骨が砕ける音と、あの怪人の血液だろうか……真っ青な飛沫が飛び散り、桃色の怪人は奴の口の中へと消えていった。
残ったものはドライバーの残骸らしき破片と、共食いした不気味な怪人。
奴の左腕にはヴァルツと同じようにカプセルホルダーが巻かれている。
どうやらコイツもエクスキメラのようだ。
「これで、全員喰ったし仮眠と………
…………あぁ?なんだお前ら?
あのガキ共の仲間か?」
「ガキ共……?そうかアイツらが……!」
さっき喰われたのがバンディットアローのメンバーがジュエルドライバーで変身した怪人って訳か。
勇騎さんの話と奴の言葉を聞く限り既にバンディットアローは全滅したと考えるべきだろう。
……くそっ、自分の実力もわきまえずにむやみやたらと喧嘩を売るからこんなことになるんだろうが。
俺はやり場のない怒りに震えた手でカプセルを握る。
「ずいぶんド派手なことになってんじゃねぇか?えぇ?」
「将さん!?」
「おせぇっての」
輝が呼んだのか、こないだ助けてくれたあの風来坊……将さんも現場に駆けつけ俺の隣に並び立った。
──この3人なら負ける気がしない!
「行くぞ二人とも!」
「「おう!」」
《リヒト!》《ドゥンケル!》
《仮面ライダー1号》《仮面ライダーダブル》
《Loading……》
俺はカプセルを、将さんはアンプルを、そして輝はカードをそれぞれ構え……
「「「変身!」」」
《今こそ立ち上がれ最強のライダー!》
《クロスライド・ダブルサイクロン!》
《Change:Ein!》
眩い光とやかましいガイダンスボイス。
それらが収まると共に並び立つのは3人の戦士たち。
ヴァルツ、アイン、クロス……。
俺はともかく、アインとクロスは数々の戦線を突破してきた猛者たちだ。
「そういや旦那に頼まれてたんだった………」
俺たち3人のうちクロスを見やると目の前の怪物は一瞬にして距離を詰め、
「ッ!!」
「てめぇを始末しろってなァァ!!」
──奴の強靭な肉体から放たれる重い拳。
拳はクロス目掛けて放たれる。
──言った側から俺もアインも全く反応出来なかった。
しかし………
「グッ……!」
クロスはその拳を両手を交差することで防いで見せた。
致命傷こそ避けられたものの、拳の威力に大きく後退させられた。
アスファルトの地面とクロスのスーツの靴裏が擦れ煙が舞い上がる。
摩擦熱でアスファルトに染み込んでいた雨水が蒸発し、蒸発した雨水特有の臭いとアスファルトが焼け焦げた臭いとが混ざりあい筆舌に尽くしがたい不快な臭いがたちこめ、鼻腔をくすぐった。
「お前は……少しくらい楽しませろよなァァ!」
それでも目の前の怪人の攻撃はとどまることを知らない。
今度はたち3人目掛けて両腕の爪を発射する。
ミサイルのように迫る爪……もといロケットクロー。
あまりにも激しい地獄のような戦いは、こうして幕を開けたのであった。